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今週の儲かる繁盛店の視点 第605話:「なぜ、高コストになるのか?その原因を特定できる病院と出来ない病院の違い」

余すところ今年も一か月を切りました

経営として、今年やると決めたことの進捗はいかがでしょうか?
出来れば、やり残したことがないようにして新年を迎えたいものです。

やり残したこと・・・
この重さを痛感するのが12月です。

何かに挑戦し、上手くいかなかった時、その痛みや辛さはたしかに堪えます。
しかし、やがて笑いに変わり、新たなきっかけを掴むチャンスへと変わります。

反対に、何も挑戦せず、やり残したことが多ければ多いほど、今の状況は何も変わっていきません。

昨今の総合病院を取り巻く環境は、人口減、インフレによって、収入が増えないなか、高コストに耐え切れず8割が赤字というかつてない厳しい状況です。

そういった中 「私の代わりに事務長をセミナーに参加させたい」
とある病院理事長さんからの連絡をいただきました。

お話をお聞きすると、高コスト対策として、会計の自動化による人員削減を見込んでおり、副次的効果を得る方法について教えてほしいとのこと。

――――事務長さんだけ参加されても、結果は変わらないと思います。それでもよろしければ、お申込みください。と申し上げました。

なんでもそうですが、高コスト問題は必ず理事長、社長が参加されます。
なぜならば、

高コストの問題は、事務部門のコスト削減だけでなく、収入拡大策と合わせて考えることが必要だからです

こう言いますと 「やれるとこまで、やってみて・・・」という答えが返ってきます

―――それで、今の状況を本当に変えることはできますか?とお聞きすると。

「えっ!」と言葉に詰まります

大事なことなので繰り返しますが、
高コスト問題は、事務部門のコスト削減ではなく、収入拡大策と合わせて考えることが必要です。

そのため、セミナーでは、「病院全体として、何をどう改善していくのか」といったことをメインにお話しします。ところが、理事長以外の方の場合、その全体像が伝わらず、一部分の話しか伝わらないという声が、後から理事長からでてくることもしばしば。

考えてみればわかることですが、総合病院の危機的状況をどうやって、収益力をつけ、高質な医療提供をできるようにしていくのか?ということは、理事長のような経営トップの方が参加されなくては、そもそも無理な話だからです

特に最近、病院全業務でもっとも問題になっているのは、病院業務において、どこで目詰まりを引き起こしているのか?という、結構、難易度の高い問題です。

例えば、医師のカルテを書く時間や診療時間は決まっておらず、後に控える看護や事務、会計で手待ち(無作業状態)が起こり、それがそのまま残業になってしまっている。とか

各診療科の患者予約の状況と血液検査の人員体制が共有されてないため、キャパ以上の血液検査が入ると、検査部門で突発残業になる。

こうした問題は、理事長であってもなかなか解決するのは難しい問題で、どうしても先送りになりがちになります。

しかし、理事長自らが積極的に参加された法人では、セミナーの数時間ですべて理解し、その二週間後のプロジェクトを立ち上げます。
早ければ半年後で黒字化、翌年は1,5倍。 再来年はその倍といった形で収支結果を変えてきます。

各社お考えがあるので、どうこういうつもりはありません。

しかし、刻一刻と状況が悪化する中、時間をかけて、部下を参加させ、検討するといったやり方では この先5年10年たっても、業績は回復しないということです。

さあ、あなたの病院でも、この数時間のセミナーを有効活用し、半年後の結果を変えてみませんか?次に病院経営で成功を手にするのはあなたの番です。

著:伊藤稔