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今週の儲かる繁盛店の視点 第185話:「光り輝く2018年度実現にむけて!」

「先生、期中の予算修正って必要だと思いますか?」とあるチェーンの社長からのご相談です

―――必要ですよ~。無ければ成長できませんから。とキッパリ申し上げました。

運営部が利益予算修正を申請すると、経営企画室は受付けようとしませんし、とてもいやな顔をします。

どこのチェーンでもこういった、社内攻防はつきものですが、大事なことは利益マイナスになる予算修正はしてはならないという ただ一点です。

つまり予算修正とは、利益の上方修正を意味するということになります。

「なんだ うちには関係なさそう・・・」という声が聞こえてきそうですが、

なにをおっしゃっておられるのでしょうか?

現実的な予算をたてて執行するのであれば、企画室にやらせておけばいいのです。

社長の重要な仕事の一つに、上方修正のための目標予算を組む。ということがあります。

既存売上は伸びない中で、新店・改装店、頼みとなると、売上が上がっても必ずしも、利益率は上がるとは限りません。まして、毎年、人件費を中心に販管費は、上がる一方です。

これから先、小売り事業自体は、無くなることはありませんが、今後10年間を見据えた場合、人口減に加え、ネット通販が台頭することで、売上は一定規模でさがっていくことは否めません。

つまり、売上が10%~20%減ることを前提に、ビジネスモデルを変革しておかなくては、自らのコストの重さで、沈みゆく結果が待ち受けているということになります。

一方で、アメリカでは、人口増ではあっても、小売業は百貨店、スーパーといった店舗型ビジネスは、大量に閉鎖という手段をとっています。

あのウォルマートでさえ、売上は数%という僅かな伸びで、その他競合の店舗ビジネスは、縮小均衡なのが実情です。

ウォルマートが伸びているのは、EDLPやネットといった手を打てるだけの、その圧倒的な販管費の低さにあるといえます。

それは、いま快進撃をしている、ドイツのアルディ―やリドルも同じです。

ここで考えていただきたいのですが、みなさんのお店で、来年、売上が10%下がったとしたら、どのような対策を取られますか?

「売上10%減?そこまでは、下がらないと思いますが・・・」という声が聞こえてきそうですが、

これは、外的環境で下がったらといった意味ではありません。売上を10%下げる計画を意図的に作る戦略があるかどうか?ということです。

そうなりますと、

少なくとも売上対販管費は2%下げなくてはなりません。いやいや、戦略コストとして1%は必要ですから、3%は販管費で下げる戦略が、必要となるわけです。

現に、アメリカでは各チェーンが、赤字店舗を次々に閉鎖しているわけで、これはまさに、売上を下げて利益を獲る戦略に、各社が一斉に舵をきったわけですが、これ以外にも策はいくらでもあります。

国内人口は毎年、0.4%づつ減る人口推計が出ていますが、それ以上に一世帯あたりの家計消費支出の携帯電話の構成比をAmazon構成比が、抜く日がくるのは、時間の問題なのかもしれません。すでに生鮮食品も扱い始めているわけで、そうなれば、かなりの影響が出てくることになります。

話は、元に戻りますが、売上が10%下がるつもりで、予算を設定した場合、そこまで下がらなければ、増益となります。

つまり、これからの10年計画はこういった状態を想定し、戦略を建てていくことになります。

「徐々に下がるから、それに合わせて・・・」などといっていれば、ある日突然、閉鎖する店が一気に増えて、赤字スパイラルから抜け出すことが出来なくなるかもしれないからです。

下がることを前提に、標準体で儲けの出る店をつくり、既存店をそれに切り替えていきます。

そして、そこで生まれた資金を使い、同タイプの儲かる店舗を新たに出店させていくことになるわけです。

10年後の国内で有数な高収益成長チェーンを目指すために、こうした課題を手前から解決していかなければなりません。

2017年が間もなく終わりホット一息ついてらっしゃるころとは思いますが、今年いくつの業務改革に取り組み、どのくらいの生産性が上がりましたでしょうか?

この年末年始の使い方で、1月2月の結果が大きく変わってくると言っても過言ではありません。

 
さあ、2018年度を 素晴らしい年にするための新しい施策は、いくつ決まりましたでしょうか?

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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