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今週の儲かる繁盛店の視点 第207話:「客数減で成長するチェーンと衰退するチェーンの違い」

「先生、客数が落ちて苦戦しています。人時生産性についても勉強してるんですが、イマイチ進まないのです」とあるチェーン経営者からのご相談です。

――――人時生産性改善を進めるために これまでやってきた企画書や資料はありますか?

「人時と作業指示書ぐらいで、特に、作っていません」

――――人時生産性改革の企画書なしに、いきなり作業指示書を、渡してもそれは無理というものです。大昔のように、やる気と気合だけではゴールは見えませんよ。

とキッパリお伝えしました。

こちらのチェーンは、作業指示書や人時実績を持参されて、これでいいのかどうか?という「答え」をお聞きにお見えになったわけですが、

作業指示書について、どこかで聞いた話や、本を参考に使えそうなツールを真似て作れば「安く」に始められる。と勘違いされていました。

理由は明解で、使うことのできないツールを現場にいれますと、現場が混乱し、店舗の人件費が大きく膨らむからです。

実際に企画書をたててみるとわかりますが、人時売上には想像以上に、いろいろな要素が入り組んできます。

それゆえ、調べる情報の量が多く、どこまでも際限なく、調査し続けなくては、ならないことが起きるからです。

こういったことを想定しないまま、ツールだけ現場に丸投げすると、効果どころか、次々行き止まりにぶつかり、ゴールどころではなくなります。

なんでもそうですが、新店・改装をやるときは、出店計画や改善投資の企画書は必ず作ります。

ところが、人時生産性改善となると企画書を作らずに、いきなりあれやれ、これやれと指示をだしたり、中には、何も調査せずにいきなり作業指示書を作るように指示をだしたりします。

冷静に考えてみればわかるのですが、既存店の人時生産性改善に取組むことの方が、新店や改装よりも、はるかに高い収益を期待することができます。

しかしながら、十中八九の経営者が、その収益パターンをつくるための業務改革の企画書をつくらずに、失敗をしているということです。

「とりあえず、出来るとこから始めるように、指示しています」という声が,先の企業からもあがりましたが、

例えば、富士山に登るのと、都内の高尾山に登るのでは同じ山登りでも、全く違うように、準備するものが異なります。

高尾山であれば、早朝でかけてもお昼には山頂につけ、夕方には帰れます。富士登山となれば、登り下りで2日は必要で、装備も増えるわけです。

高山病や天候の問題もあり、自分自身の体調管理も重要で、いけるとこまで行って引き返すといった軽い気持ちではいけないわけです。

つまり、わかならいことは何なのか?ということを明らかにし、事前に言語化しておくことがその第一歩となります。

人時生産性改善も同じで「出来ないとこ」は、どこなのか?ということに注意しなくてはならないということです。

そのためには、経営が主体となって、業務改革の企画書を作ることは当然で、そこには専門家にも、相談しながら進めていくことも必須となるわけです。

富士山登山には富士吉田ルートをはじめ4つの登山ルートがありますが、どこのルートからいくかはリーダーが考えるわけです。

人時生産性改善も同じで、社長の頭の中に、どういうルートで到達するかそれがイメージできていることがその最初となります。

その上で、主旨や手順がひとつの企画書として、言語化されていなければなりません。

これまである情報の中で、どこに注意すべき点があるのか、また、実際に取り組んできたとこで、どこで上手くいって、どこで上手くいかないのか?、ということを客観視しながら進めることをしていくことが重要となるからです。

たかが、人時生産性の計画書と思われるかもしれませんが、業務改革を進めようとする企業にとって、それこそが大きな力を発揮することになります。

先の企業では、これまで、販促強化チラシに代表される、「ここが得意」「これならいけそう」と、得意なコトだけをやりつづけてきました。

人口減少、客数減、労働人口減と市場が激変するなか、販促強化チラシの効果は見込めなくなりつつあります。

そのためには、何が儲けに繋がっているかどうかということを、明確に再設定していくことになります。そして儲けに繋がるもの以外手放すという、考え方が「言葉」で書かれたものがなければ、人時生産性改善など、とてもやりきることは出来ないからです。

人口が増え続けてきたこの半世紀、小売業は、店を出店すれば、一定の割合でお客様は毎年来てくれていました。

しかし、人口減少で客数が減ることで、その根底が崩れた今、何が何でも本業で儲かるしくみつくり、自社の足で立って踏ん張りぬくしかありません。だからこそ、全てを収益に集中させる力が必要となるのです。

ムダな業務で力を分散させることなく、各店舗には、ひとつのことに集中させるべきであり、販管費と、粗利高の両面で、首尾一貫することで、はじめて人時生産性が上がるからです。

客数減の市場で主導権を握るためには、この最初の企画書こそが、収益力を引き上げる原点といえるからです。

 

さあ、貴社では、人時生産性改善を進める企画書もう整っておられますか?

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。