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今週の儲かる繁盛店の視点 第229話:「改革手法の選定でチャンスを逃す会社とチャンスを活せる会社の違い」

「先生、人時割レイバースケジュールで、上手くいく企業はどのくらいあるのでしょうか?」とあるチェーン経営者からのご相談です。

―――他社の状況を聞いて取り組みを決めようと、腰が引けているようでは、上手くいくものもいかなくなります。とキッパリ申し上げました。

なんでもそうですが、結果を出していくのであれば、主体的に考え決断すべきであって、何もせずに、他の事例を自社の将来に照らし合わせようとする企業に、成功の女神がほほ笑む可能性はないといえます。

理由は簡単で、条件が異なる企業の話をいくら集めたところで、自社の成功とは無関係であり、そうした失敗の言い訳探しに時間をかけ、やるべきことをやる時間がなくなるからです。

そもそも誰がやっても、同じように上手くいくことなら、得られるメリットも限られます。
まだ、未開の地だからこそ、土地を耕し、種をまき、育てて、全ての実を刈り獲るチャンスがあります。大手チェーンのように様子を見ながら動いていては間に合わず、我々中堅チェーンは、素早く動き結果をだしていかないことには、損はあっても、何ひとつ得はないということです。

また、人時割レイバースケジュールは、どこでも使っている単なるシフト表ではないので、そこを間違えてやってしまった会社は、間違いなく、めちゃくちゃなことになります。

業務改革には痛みも伴うことから、順番を間違えば、離反がおき、ベテランからやめていくといった大変なことがおきるからです。

人時割レイバースケジュールを使った業務改革の進め方はセミナーにてお伝えしていますが、「非効率業務を改革する」と一口に言っても、皆さんこれまで毎日続けてきた膨大業務の中から探すことになります。

どこに問題があるかも見当もつかないとこから、手探りでスタートすることになり多くの時間を要します。

こちらのご指導するところには、探し出す観点を授けながら、そして、そもそも、業革の導線づくりを担う専門の部隊を創るコトの必要性から解説していきます。

なかには、ただ担当役員をつけて業務改革部と称し、適当にやろうとする会社もいたりするのですけど、まったく、話にならないわけでして、業務改革と名前だけで済む単純な話ではないからです。

やらなくてはならないことには、キチンと骨格があって、生産性の低い業務を見つけ出し、生産性の高い業務を創り出す。

この両方を同時にやっていかなくてはならないので、その担い手が必要となります。最低でも3~4人は必要で、人件費で1500万~2000万はかけてください。と聞くと皆さん腰ぬかしそうになるのですが、社内ローテーションで部署を作る話なので、社長の意志一つで出来る話です。

この取り組みでは専門店なら年間で1店舗200万くらいの生産性の低い業務は軽く落とせるので10店舗あれば年間2000万のキャッシュが増え、スーパーとなれば、1店1千万は落ちるので、10店舗で1億円のキャッシュが増えるという時限でビジネスをしていく話となります。

これが1年遅れますと、簡単に言えば、2000万~1億円を儲けそこなっているということになります。

つまり、遅い会社っていうのは、直接ダメになっていくのではなくて、儲けそこなっているから、成長戦略に投資が出来なくなり、店舗改装もまともにできなくなるのです。

簡単な話、社員パート含め、従業員給与年間平均ひとり240万とし100名いるとしたら、年間人件費は2億4000万。その時、1カ月にかかる人件費は2000万円です。

要するに自分たちでやるのもいいですけれども、経営者だったらよーく考えていただきたいのです。

仮にその1割の200万円ずつの作業ロスが下がったら、これ1年遅れたら2400万円以上損する。という話です。

国内の小売サービス業が、やってきた大きな間違いは、人時生産性という指標をもたず、売上だけのために人に作業を引きあてやってきたことにある。と私は断言しています。

人時生産性の低いまま、店舗数を増やしてしまったのが最悪のチェーンで、それは、申し訳ないのですが、頭脳と体ごと、総取り換えしない限り、本当のチェーン店として、儲かる体質にならないということです。

その根幹をなすのが、業務改革を柱とした、人時割レイバースケジュールとなるのですが、人時やレイバースケジュールの導入は想像以上に難しく、どこかで聞きかじった程度でやるのだけは本当に止めた方がいいということです。

使い方が分からないままそれ使おうとすると、弊害しかでませんし、ベテランがあまり仕事しなくなる上、仕事の遅い人は無理やりただ単にやらされるだけになり、双方が問題になって、結局仕事が終わらず、もっと、人雇わなくてはならないといった悪循環おきることになるからです。

正しい説明を受けていないと、良いも悪いも、標準化・均一化というように一律にしなくてはいけないと皆が思ってしまうのが最悪のことで、今までベテランなら1時間で終わったのに、もっと時間かかったり、余ったりとか。ということが至る所で起きることになります。

こういった取り組みの主旨と順番を明確にし、混乱しないように統制していくのが業務改革部隊の重要な役割なのです。

業務改革部隊も組織を作ればいいって思っている人がいまして、ここもコツが必要となります。まず、人選からして、結構間違うことになります。

私の場合、組織図を見させていただき進めるわけですが、ほとんどの社長さんがビックリする確率で、選ぶ人から間違えてしまうのです。

こういったことを、自分たちでやろうとし、考え悩む時間をかければかけるほど、儲けそこなう金額が膨れ上がり、成長投資が出来なくなるということです。

足を止めて立ち止まり時間だけが過ぎ行くことが、企業にとって最大のリスクとなるのはいうまでもありません。

さあ、貴社では上手くいかない手法に時間をかける道を選びますか?それとも、短時間で着実に利益を生む道を選びますか?

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。