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今週の儲かる繁盛店の視点 第230話:「人時生産性で成長軌道にのることが出来る企業と出来ない企業の違い」

「先生 どうみても人が多いと思うのですが 現場では足りてないって言うのです。ここをどうやって解決していけばいいのでしょうか?」とあるチェーン経営者からのご相談です。

「各自が自分の持ち場の仕事しかやらない」「その人しかできない仕事がある」「ベテランのやり方に口を出すと機嫌が悪くなる」こういったやりとりは、どの企業でも見受けられる光景です。

店舗作業のやり方を個人に任せることが多いほど、人手は必要となります。これを放置すると、コストはかかり、業務は終わらないという事が恒常化します。

個人任せにすると、ムダは気づかれぬまま続けられ、儲からないことにお金が使われることになります。

そういった中で「人時生産性」を勢いではじめようとすると、ベテラン勢が抵抗勢力になったり、退職者が続出したするといった大変なことが起きます。

「人時生産性」は単なる働き方改革として「とりあえず出来るとこからやっていこう」という中途半端な考えで取り組むには百害あって一利なしで、そんなに簡単なことではないからです。

現場のパートナーさんに「貴社の社長さんってどんな方ですか?」とか「あなたの上司はどのような人ですか?」と聞くと即答されるように、部下は一瞬で上司を見抜くものです。

結果を出す裏付けを持たない社長にいきなり「生産性をあげるので協力してほしい」と言われたところで、「また始まった」とか「どうせ長続きしない」「忙しくなるだけ」というように、自信のない態度は一瞬で見抜かれてしまうということです。

企業として、業績をどうかえていくのか?それによって社員の生活がどう豊かになっていくのか?それを示さなくては、皆の賛同を得ることはできません。

これまでは、人口が増えていたことから、売上に偏ったやり方でもなんとか同意は得られました。

しかし、人口減少、労働人口減とその根底が変わってしまった現在、チェーン経営は売上偏重のやり方から人時生産性で利益を増やす 仕組みを作り直さなくては従業員の満足度は低下する一方です。

それには、全体を俯瞰できるしくみで「貴方はここに部分をしっかりやってください!」と指示を出していくことが必須となります。

「そんなこと 今更、指示されなくても、すでに誰でもそうやってる」という声が聞こえてきそうですが、

――― では、それが描かれた「人時割レーバースケジュール」はありますか?と聞くと

皆さん「うっ!」と言葉につまります。

売上予算を知らない店長がその店の売上を上げることができないように、人時割レーバースケジュールを知らない企業に、人時生産性を上げることはできません。

限られた人数で売上をとっていくには何をしなくてはならないか?これを店長に指導できない社長には1円の人時生産性もあげることはできないのです。

人時割レーバースケジュールは、人についてしまっている仕事を 仕事に人をつけ、ムダとなってる作業をいかに減らしていくか? ということに威力を発揮します。

人時割レーバースケジュールがあれば、忙しい部門やその時間帯を特定し、そこへ支援を出すことが出来ます。

これを活用し、人が余っている部門から、忙しい部門の時間帯に集中支援を出すようにします。

ところが、応援に行くと、受ける側は、「そこはうちでやるから」とか「まだそこは準備が整っていないからおいといて」といった調子で、その応援を断り頑として受け入れようとしない別の問題が発生します。

冷静に考えてみればわかることですが、売上をだけが目的の時代であれば、部門ごとに好き勝手に仕事をしてもなんとか回った。

しかし、人時生産性の目標となると、達成させるためには、そういった支援を受け入れる組織も同時に再構築していかなくてはならないということです。

同じチェーン内でも、売上だけを目標におくと、良い店も悪い状態の店もあるといったバラつきが発生し、チェーン力が発揮できず、利益面ではメチャクチャなことになります。

チェーンとして成長するためには、均一均質な商品サービスを提供できるチェーンであることは言うまでもありませんが、そのためには、人時生産性を目標にし、均一均質の利益を確保する仕組みをつくることになります。

その上で、特徴あるサービスや商品をいくつか付加していくことで企業の個性が発揮されるのです。

多くの経営者が間違えるのは、この個人の好き勝手なやり方を個性的な店づくりと勘違いしているということです。

そのために、人に仕事がついたやりかたに固執し、儲けが上がらず、次の成長戦略へ踏み出すことが出来ないのです。

さあ、貴社では まだ 社員の不満に翻弄され低迷をつづけますか?それとも人時生産性に舵をきり大きく羽ばたきますか?

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。