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今週の儲かる繁盛店の視点 第285話:「残業の減らない店長をどうすべきか?それが最も高くついてることを示してあげなさい! 」

「先生 作業指示書って もっと簡単にできないものでしょうか?」とあるチェーンの運営部長からのご相談です。

――――業務項目を削減するか、その回数を減らしていくことで、簡単になります。とハッキリとお伝えしました。

業務項目というのは、店舗作業をある基準で区分けしたときの分類表現で、「品出し」「加工」「清掃」・・・といった項目のことです。
この項目は、各企業内の全ての作業を洗い出し、最終的にいくつかの塊として表したもので、その店の作業範囲を全てカバーしています。

例えば、販促POPという業務項目は、チラシPOPの作成、取り付け、取り外し、商品積み替え、商品移動といった一連の流れが含まれます。1本のチラシ訴求があると、前後で1回づつ計2回この作業は発生します。

週2本のチラシを訴求すれば、月4週とすると16回は作業が発生し、そこに人を張り付けるイメージです。

これは、パソコン操作の話ですからそんなにかかりません。問題なのは実際にその作業が毎回、各売場で30分~60分以上かけ行われているということです。

作業指示書は、こうした現場での「やり直し」だったり「物を探す」といった「余計な動き」を減らすために、売場作業を、予めパソコン画面上で作っておくものです。

いままでは、こういった売場を俯瞰したものがなく、店長は、自らが作業者になってやったほうが早いと思い、各自バラバラにやっていました。

その為、品出し未完了のまま、ピーク時間を迎え、売上不振となっていたのです。

こういったことに社長として気づいていても、どこから手をつければいいのかわからず、悩まれた結果、社長自らがセミナーに参加され、その数週間後にプロジェクトはキックオフしました。

最初は、パソコンやタブレットは使わず、人時や売上を模造紙に書き出し、作りあげていきます。表の作成には多少時間を要しますが、店の何十人もの人に説明することを考えれば、これ1枚で、同時に伝えることができるので、伝達効率は高くなります。また、店長は しっかり数値を読み込む力がつくことから、皆が正しく理解しているかどうかも、見抜けるようになります。

始めはアナログ式で、こうして売上と人時情報をとつなぎ合わせていくことで、各自の持ち場と数値の関係性について徐々に力をつけていきます。

よくあるのが、こういったプロセスを飛ばし、いきなり、やれ業務棚卸だ、次はレイバースケジュールだ、と始めてしまうと、現場と数値の関係性がわからず、結局使いこなせないことがどこの企業でもに起こるのはそのためです。

しかし ちゃんと使いこなせるようになると、「一枚の紙」がリーダーに代わり、人時売上を上げる指示を出していることに気づきます。

作業指示書ミーティングでは、各売場のチーフが一週間分の計画をもちより、本当に人が必要な時間帯の人時を、部門を越えやりとりをして、全体計画を店長が決定していくことになります。

こういった、人時売上について店内で議論していくことで、店の人時売上は着実に改善されていきます。

もちろん こういったレベルになるまでには、業務改革部門による作業指示書の目的や役割についての説明の準備も必要となります。

多くの店長は、こうした作業指示書に基づいた、図上指示ができないために、自らが作業員になってしまい、それが全て残業になっているのです。

こういう店舗環境で作業をしていますと、今日の業務はどこまでなのか?それすらもわからなくなり、残業しているといった感覚が麻痺していきます。

先日も

――――先月あなたの残業時間はどれぐらいですか?とその店の店長に尋ねてみると、

「私は多少やってますが、パートさんは殆ど残業ありません」と答えられました。

早速調べてみると、なんとこの店の月間総人時の10%を残業が占めていたのです。中でも店長の残業時間は70時間でダントツ一位、他の社員やパートさんもおなじように残業をしていることがわかったのです。

恐ろしいことに、自分が残業しているという感覚が麻痺してしまっていたのです。

こうした長年やってきたやり方を 変えるのは実に難しく、社長が「店長もシフトを組んで早く帰りなさい」と言ったくらいで簡単に解決することではない。ということはご承知のとおりです。この根深い課題を解決するためには、

経営として 作業指示書がきちんと運営できる環境を作り、店舗作業を見えるようにすることが必須であり、その決断ができるのは、社長しかいないということです。

その上で、作業指示書を使いこなし、業務全体を簡素化していくことが運営部長の役割と言えます。

さあ、貴社では、まだ、「残業はしてません」と感覚麻痺状態のまま営業を続けますか?それとも、この機会に業務内容が見える体制に移行し、成長への一歩を踏み出しますか?