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今週の儲かる繁盛店の視点 第304話:「自社の脆弱性(もろさ)を強みに変える企業がある。その一方で、脆いままの企業がある。そこにある決定的な差とは?」

「先生、予想以上に衣料品のダメージが大きいです。この先どうなるんでしょうか?」今、構造改革プロジェクトで、頑張っておられる、あるGMSチェーンの社長さんからのご相談です。

コロナショックによって、全世界中で、人と物の動きが止まり、リーマンショックを超える大幅株安。世界経済が混沌とする中、予想だにしない事が起きています。

ひとつだけ言えることは、経済社会が世界中でシャッフルされていくので、直前の状態に戻ることはない。ということと、今まで勝ってた企業も、負けが込んでいた企業も、新たなゲームスタートで、誰でもチャンスをつかめるようになるということです。
もちろんビジネスですから、社長自らがそのチャンスを掴みに動かない限り、消費者と同じアンテナの張り方では、そういったチャンスがある事すら気づかないといえます。

例えば、巣ごもり特需の続くドラッグ、スーパーチェーン業界は、羨ましいと思われがちですが、今回大幅減収を体験していないことから、ともすると改革に出遅れ気味になるということです。

一方で、その脆さを糧にし、外圧によって売上大幅減している外食、衣料、雑貨チェーンなどといった業種は、これから、その脆さを糧に、これまでの状態を超越する改革が最も早く進んでいくことになります。

こうした外圧やストレスによって、企業全体のパフォーマンスが上がるということは、私自身も勤め人時代から独立後もふくめ多々経験があります。

前職時代のGMSスーパーが経営破たん仕掛けた時、新聞には「経営危機再び」「EDLPは日本には定着しない」「外資は日本の市場に合わない」といった弱った企業に、追い打ちをかけるような新聞記事の見出しが一面に掲載されました。

それによって店舗はお客さまから「だからお前の店はダメなんだ」「I社やA社を見習え」と、お叱りの言葉を数え切れない程受けるようになります。

これは、経験をされたことのない方には想像はつかないと思うのですが、これらのストレスが、世界一の人時生産性水準まで引き上げるレベルまでパフォーマンスを上げ実現の原動力になったのは紛れもない事実です。

今思えば、これらの新聞記事を出してくれた各紙に個人的に感謝しています。

外食の日本マクドナルドなども同じで、2014年に鶏肉偽装問題や異物混入問題で大きなダメージを受け、店舗は相当大変な思いをしたとこと思いますが、巨額赤字を計上した状態から見事にV字回復を実現しています。

家電のシャープも2016年鴻海グループから着任した新社長が「まだ何もやっていないのに、批判の記事がたくさん出た。

こうしたプレッシャーに耐えられる人材を多く作らなくてはいけない」と後に語っていたのは記憶に新しく、2000億以上の巨額赤字を出していた僅か1年半後の2017年に黒字転換を実現させています。

人間の体も同じで、筋トレや絶食といった「負荷」をかけることで健康になるわけですから、大事なことは、どこに脆さがどこにあるのか測る仕組みと、それを活かす目利きが出来るということになります。

こういいますと、どんな環境変化リスクにも対応できる「頑強企業」なればいいのか?そんなのは、大手じゃないから無理という声が聞こえてきそうですが、環境変化リスクを測るのは膨大なコストが掛かることから、一企業にはできません。

しかし、自社の脆いとこにだけを掴むことは、人時売上高を日々測るようにすることでできるので、それさえ分かれば、環境変動時に簡単に何をすべきかわかるようになるということです。

そういう意味では、チェーン業界でこの人時売上指標を導入し、その構造改革を急ごうとする企業が増えているのはそのためといえます。

例えば、今回、紙がなくなる?といったデマが流れ、トイレットペーパーやティシュペーパーが売場から無くなりました。メーカーは作っているし在庫も3週間分ある。店も売る体制になってる。では、紙はどこに?となっても誰も分からないことが起きました。

家庭紙は、容量が大きいわりに単価が安く「効率の悪い」商品のため、小売のセンター配送」から外れるケースが多く、専門の運送業者が卸から各店に直納する少量多頻度で配送方式をとっています。積載効率をあげる為めいっぱい積み込むため、積み下ろしにこれまた時間がかかる。

そこに今回、7倍以上の注文が殺到し、人手不足の専門業者だけでは運びきれない。家庭紙卸の問題が浮き彫りにされたわけです。

こういった問題も、社内のどこで生産性が低下していることが掴める仕組みを小売り側が備えていれば、課題がいち早くつかめ、小売トップとサプライチェーンのトップの緊急連携が合意によって、一時的に、センター納品で対応したり、極端な話小売り側から大型トラックで卸業者に取りに動くことも出来たはず。

こうした、協業体制が組めず紙不足を招いた、脆弱性を露呈した形になったといえます。

こういったことに迅速に対応できるようにするには、小売側で、店舗や物流の作業内容が可視化され、それぞれの生産性指標が明示され、どこで物が滞っているのか、社長から現場までガラス張で、誰でもわかる状態にしておくことが必要となります。

ところが、実際は各店個人に委ねられて、現場担当者しかわからないため、人時生産性が著しく低いのです。

分業化されていても、人に仕事がついているため、どこに問題があるかが曖昧になり、それをマイペースで処理するのが当たり前となっています。経営として問題点はわかっていても、ここに切り込めない為、放置にされたままになっているのです。

これは、家庭紙に限ったことではなく、衣料品、住関連、食料品全て同じ構造的問題を抱えています。まずは 人に付いた仕事を、仕事に人をつけるようにし、仕事に対して流動的にいかに人を活用することができるか?ということがポイントとなってきます。

なんでもそうですが、各業務の繁忙状態は、同時多発的に起こるわけではなく、時間差で発生するので、それを一旦分解して、組みなおして業務の流れの構造を変えることで、人時売上の改善を可能にします。

詳細は、弊社セミナーでお伝えしていますが、

その為には、企業の脆さを強みに変えたいという願望と、人時生産性のベースとなる人件費を一度人時に置きかえ、仕事の量を減らしていく仕組み作りが不可欠となってくるのです。

さあ、貴社では、まだ、各個人の自由に任せたチェーン経営を続けますか?それとも、社長の願望と生産性を上げる構造改革で、大きく飛翔しますか?


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