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今週の儲かる繁盛店の視点 第322話:「仕事に人を付ける為に、どのように進めるか?会社を大きく変えていく絶対に必要となる2つの条件とは?」

「先生、現状の人員で足りてるかどうか分からないまま、さらに人を減らそうとして、ちゃんとした商売ができるのでしょうか?」

プロジェクトに新たに参加された 店長からの質問です。

――――何をご覧になり人が足りないと、言っておられるのか聞かせていただけますか?

「手元に数値がないのでわかりませんが、ウチの店でも去年より6人少ない人員で回しています」

――――ありがとうございます。ではお聞きしたのですが、いま、皆さんが貰っている給与を全員一律2割減らすか?人員体制を2割減らすか?しないと、会社として存続できないと、言われたらどちらを選ばれますか? 

厳しい言い方ですが、これが、御社の実情です。 ハッキリ申し上げました。

すると、店長から再び別の質問が出ます。

「競合が低価格で毎週チラシを打ってきて、売上が苦戦しています。このままじゃ勝てないと思うのですが」

――――なるほど。それを実現するために、皆さんが貰っている給与をそこから、さらに2割減らすか?人員体制を2割減らせば可能です。と言われたら、それに協力してもらうことはできますか? 

「うっ」っと言葉に詰まります。

そして 伊藤は申し上げました。

――――社長!どうして、こちらのお店をプロジェクトメンバーに選ばれたのでしょうか?もっとお腹の空いている方は他におられると思うのですが? 

「元気はあるんですが」と、口籠ります。

こちらの店長の名誉のために申し上げますが、決して、手を抜かれているということではありません。

ドル箱店で潤沢に人がいる店では、どんなに役立つ手法やノウハウであっても、それに興味を示すことが出来ないからです。

一方、店はボロボロ、投資も行われず、人もまともに揃っていない店舗なら「ウチの店を実験店としてください」といって積極的に動くはずです。

お腹がいっぱいな時に、出てきた三ツ星フレンチのディナーを「美味しそう」と感じることは不可能でも、お腹が空いていれば、たとえ500円でお釣りのくるランチでも、「旨い」と喜んで食べることが出来ます。

プロジェクトが成功するかどうかは、この選出メンバーの置かれている境遇によって大きく左右されるということです。

とは言うものの、プロジェクトで結果を出していかなくてはならないと考えた時、つい優秀で、イエスマンタイプな人を思い浮かべてしまうものです。

そういった方々を先にやろうとすると、一個人の勉強にはなるものの、全社の業績けん引には力不足です。何もないところから立ち上げ、じっくり成功させていくには、その何倍ものエネルギーを必要とするからです。

空腹状態の動物は、食料を得るために自らモチベーションを上げて闘うという 記事が先日の日経新聞にでていました。

理化学研究所のチームによる実験だと思ったのですが、そこでは、餌を与えたゼブラフィッシュと、一週間絶食したゼブラフィッシュを争わせると、絶食していた魚の勝率がなんと77%という興味深い研究結果です。

確かに人類史上、食糧不足は紛争の一因を引き越してきました。この考えを良い意味で踏襲し、空腹エネルギーとして活かすことが出来れば、企業の生産性にも大きく寄与できるといえます。

実際にハングリーな境遇な店の店長をプロジェクトに組み入れていくと、そういったいくつかの場面に出会うことがあります。

例えば、少しの改善のヒントと投資額を授けるだけで、いち早く行動に移すといったことです。

そもそも、ハングリー状態の店舗は、改善投資優先順位から外されてきた店舗です。そのため改善の頼みの綱は人海戦術だけでした。

資金の有難味を知っていることから、動きが早く、少額投資で、着実にリターンを得ることが出来るといえます。

二つ目には、改善のコツや要所を掴むことで、自信がつくようになります。

この人時売上を引き上げていく手法がわかるようになると、楽に一定効果が得られることから、社員のモチベーションがあがり、それが店のロールモデル化のあと押しとなります。

三つ目に、それを受けた業務改革部門は、そのロールモデルをベースに、マニュアルアルを設定し、多店舗展開の礎を築いていくことが出来ます。

このように、ひとつのハングリーな店を成功させることで、いくつも効果を手にすることが出来るのは、長い時間闘争心をもって挑戦し続ける空腹エネルギーの特徴を活かした戦略です。

これを前述のお腹いっぱいの店長のお店から、業務改革店に設定してしまうと、まず、店自体の実績が目標に到達させることが出来ないばかりか、いつまでも手がかかり、次の店舗の導入遅延につながりかねないからです。

各社のお考えがあるので、それをどうこう言うつもりはありませんが、業務改革を行うとき、単に売上が高いとか、優等生店長のいる店から始めると、ほぼ間違いなく失敗するのはこのためです。

仕事に人を付けるには、どのように進めるのか?会社を大きく変えていく絶対に必要となる2つの条件とは?高い目標設定とハングリーな境遇人材の登用ということになりますが、

大事なことは、そのプロセスであり、全体効果を最大限に引き上げていくためには、どこから手をつけていくべきか?

経営として 骨格が出来ていなければ、生産性改善も顧客満足度も前に進むことは出来ないということです。

さあ、貴社では まだ、優秀店長の横展開に期待し、結果がでないまま先延ばししますか?それとも、ハングリー店長を人選し、成長を計画通り手にしますか?


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