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今週の儲かる繁盛店の視点 第376話:「時給上昇を逆風とするか?追い風にするか?で分かれる企業立ち位置とは?」

「先生、最低賃金が上がるもんで、ホントに大変なんです」先日セミナーに参加されたとあるチェーンの社長からのご相談です。

――――最低賃金は全体の賃金バランスに影響してきますし、人件費増大の要因の一つです。ところで、貴社の店舗で一番時給の高い人はいくらでしょうか?

「パートナーさんで 1100円くらいだと思いますが…」

――――いえいえ 本社員の人も時給換算してみてください。とイトウは申し上げました。

最低賃金では差をつけることはできませんが、良い人材を活かしていく為には、時給で差をつけ優位に立つことは出来るからです。

理由を言うまでもなく、安い賃金で雇って残業をしてもらうより、それなりの時給をお支払いして、キッチリ時間内に仕事をしてもらった方が、人時売上高を上げていく確率が高くなるからです。

人時売上とは売上を人時で割ったもので、一人当たりの時間売上高のことです。この値が高い方が、人時生産性の高い会社=収益力ある会社ということになります。

そういう意味では、高い時給を提示できる企業ほど、人時(ニンジ)をしっかり使いこなしているというのも、また事実だということです。

人時とは一人当たりの時間作業量のことですが、この考え方が社内で共有されるようになりますと、店舗の作業量がどのくらいで、それに対し配置されてる人時がどうなっているのか?ということが、少しずつ分かるようになります。

このような視点をもつことで、収益の高い業務はどういうものがあるのか? どうやれば業務ごとの生産性を上げることが出来るのか?といったことに気づけば、その後も継続的に結果も変わっていく事になります。

これからの時代、多くの人手を使うチェーン企業にとって人時売上をどう活用すべきかが、成長の足がかりとなっていくからです。

実際にこれまで、ご支援させていただいた企業では、店舗運営で人時売上を引き上げる仕組みづくりで、ライバル企業を尻目に経常を2倍~3倍へと急成長させています。

その背景には、売上は変わらずとも、少ない人時で生活者への価値提供をできる企業が待ち望まれている時代に変わってきているからといえます。

従来型ともいえる、販促強化でガンガン売上を上げて、人時売上を上げることは、明らかに一線を画すやり方です。

そこでは

「単発で売れるようにするのが従来型チェーン」
 「連続で儲かるようにするのが成長型チェーン」

という違いがあり

「その時しか買えない店」的な、従来型の営業では、新らしいお客様の獲得が思うように、いかなくなってきているからです。

たとえて言うなら、日替わり、タイムセールは、期間が限定される為、時間に余裕のある年金受給高齢者に選ばれます。しかし、今後ターゲットとすべき、多忙な有職主婦や共働き子育て世代は、利用したくても出来ない為店選び対象にならず、メリットを感じることができません。

一方で、品切れ、売場のわかりやすさ、価格の安さといった指標で対顧客店舗コンディションを上げようとする企業の場合、多少遠くても自分に合ってる店として選んでもらえるかどうかが、重要であることを重視します。

そういった店舗コンディション重視の店では、販促強化で無理な売上を作らなくても、メインターゲットが新たな固定客となり収益力の下支えになってくということです。

安定したコンディション提供には、これまでやってきた現場で口頭指示をしていくやり方から、作業指示書を使い図上で人を動かすやり方にかえていくということが必須となってきます。

こういった仕組みが整えば、誰がやっても同じような結果が得られるような形が出来上がり、それを担う適正人材がいなければ、職務内容を明示し公募することも可能になるということです。

例えていうなら、品出し業務の人は時給相場で採用するにしても、作業指示書作成、それ基づくタイムキーパーが出来る人材は2000円。さらに店として取りまとめることが出来る人材を2500円というふうに欲しい人材を募集していくということです。

では、時給3000円というのは、どういう人でしょうか?

年間労働時間を1800時間とし、年収500万円強となると…店長クラスといった感じです。

一般的には店長や幹部は、基本生え抜き本社員でというのが業界の常識とされています。

しかしこのように業務内容と、金額を提示することができれば、業種・業界、性別・国籍問わず、募集をかけたらどうなるか? ということです。

「店長を一般募集?そんなことできるわけがない!」という声が聞こえてきそうですが、

何十年と時間をかけて育成してきたやり方を、時間をかけずに。市場から集めることが出来ればその分コストは下がるということです。

時給3000円と聞いて「話しにならん」と思考停止するのではなく、自社が必要とする人材を創造していくことで、競合に対して優位にビジネスを展開することができるということです。

中には、「そんな方法やってられない!」と怒りをあらわにする人も出てきます。

たしかに、これまで幹部や店長は生え抜きでやってきたやり方とは、違うというよりむしろ真逆の考え方だからです。

実際、弊社にお越しになられた経営者の方でも、最初は尻込みをされる方も珍しくありません。

ただし、すばらしいリターンも用意されていて、この手法が回せるようになると、経常利益率は、今の2倍はおろか、3倍や4倍も夢ではなくなる…ということです。

人時の本質というべき業務内容をオープンにすることで、すでに、そういったことを実現される企業も増えています。

社長としてもっとも活躍できる状態を創り出せることのすべてが「人時」に集約されています、その理解こそが良い人材を引き寄せることに繋がるからです。

さあ、貴社では、まだ、最低賃金で立ち止まりますか?それとも最高の時給がだせる仕組づくりで成功を手に入れますか?