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今週の儲かる繁盛店の視点 第427話:「なぜ、お客様の声に耳を傾け活かす仕組みが必要なのか?」

先生、うちは商品が高いと言われてるんですよ。チラシの日替わりとかは遜色ないはずなのですが…とある企業の社長さんからのご相談です

聞くところによると、こだわりの商品で差別化を図ってきたものの、自粛で買い付けに行けないとこに、値上げが重なったことから、今後、EDLPに挑戦されたいとのこと。

ご指摘の通り、こだわりの品揃えが豊富で、NB商品がどこよりも安く提供できるお店になれば、客数を増やしていくことも可能になります。

しかしながら、こだわり商品群は、もともと値入率が低く、納品回数も限られているため発注・品切れ・値下げにかかる人時を含めれば実質赤字という厳しい一面もあり、利幅のとれるNB売上に内包してきたことから出来たことといえます。

もし、そこにEDLPを入れるとすれば、NB商品の価格引き下げのための、別の収入源を確保しなくてはならないということです。

実際に、これがうまく動き始めますと、買上げ点数が増え一客単価があがることからから、前例のないレベルの利益に、変わってくることになります。

こういった背景からか、「EDLPを基本から教えてほしい」と、全国各地からご相談にお見えになる経営者が増えています。

EDLPとはエーブリデイロープライスのことで、「いつでも好きなときに欲しいものがどこよりも安く買えるサービス」のことです。

そのためには、商品部は仕入先とハードな価格交渉が必要になってくるわけですが、それよりも先にすべきことは、店舗運営部を中心とした、販管費を引き下げる取組みということになります。

理由はシンプルで、商品部には値下げ交渉で短期的な価格は出来ても、半年~1年といった長期低価格交渉はできないからです。

もし、この価格投資のしくみを作らず、優位な立場を利用し値下げを強要すれば、公正取引員会の指導をうけ社名公表等で信用を落とすことになるということです。こうした行政指導を、受ける企業が後を絶たないのは、販管費引きさげの仕組み作りに無頓着なことが原因と言えます。

商品には原価があり、そこには、納品お取引先企業の努力と働く一人一人の人生がかかっています。

そんな商品を納品販売できるのは、お客様が我々小売業のことを信頼してくれるからで、その信頼を落とすようなことになれば企業は成り立ちません。

特に「人時売上」について考え方を理解しておられない企業では、何でもタダで出来ると思っている経営幹部が多く、過重労働や残業未払いといった問題が後を絶ちません。

一方で、地元では2番3番手企業であってもコストや価格も適正にする仕組みをつくっていくことで、社内やお取引先の信頼を得て、地元で営業利益率トップを走り続ける企業が増えてきています。

そこでは、商品部だけの仕入れ交渉や、店舗運営における人時売上を上げていくことだけでなく、顧客に多くの意見を求めるアンケートにも取り組み、企業成長のための情報収集に余念がありません。

アンケートとは「対顧客店舗コンディション調査」のと申し上げていますが、人時売上と同じく店舗運営状態を正しく評価するための資料となります。

企業が調査主となり、調査結果を元に改善を行なうのですが、一般的には、店舗の全ての売場を採点するために使います。店舗の評価や改善点を見つけて次回に活かしたり、場合によっては店長や売場長のチェンジを行なうためのツールということです。

実際、この評価で良い評価を得ていれば、「満足度の高い」店であり、あまり良くない評価であれば、「よくない店」といった判断がされるわけです。

店舗運営本部にとってみれば、これはまさに成績表のようなもので、結果が悪ければ、評価に直結するわけです。

店長はそれを意識した行動を心がけ、その結果に神経質になる人が多いのも、ある意味当然のことと言えるでしょう。

古くは、家電商品の中に入っている返信葉書のアンケートなどがありますが、最近では、損害保険や車のアフターサービスといったものまで、顧客満足度調査の案内メールが送られて来ます。

また、ネット通販などの、商品、出品者や配送状況に対するアンケートは、利用する度に自動的にメールが送られてきます。

ところが、国内チェーン企業の多くは、なぜか、そういった一連の店舗活動がどうであったか、ということを調べようとする動きはほとんど見受けられません。なぜ、年間50回以上ものチラシのお金をかけることは簡単に決裁するのに、一度もその効果測定をしようとしないのか?ということです。

難しく考えるまでもなく、チラシやDMなどの販促がどれだけ お客様の目に止まったかどうかで売上が変わっていくわけです。

「売上に結びつくためのアプローチがどうなっているか」が重要なことは、業界関係者ならずとも、ちょっと考えればすぐにわかることだと思います。

そもそも、営業という視点で考えれば、チラシに関わらず定期的にお客様の声をとっていくことは、基本中の基本です。

顧客の声は、店内にあるお客様の声ボックスやコールセンターだけ?という受け身の企業経営で満足しているとしたら「お客様を増やす気があるのだろうか?」と心配になるというものです。

背景には、これまで人口増に支えられて売上を伸ばすことを目指してきたドル箱店が企業の数値をけん引してきたことがあげられます。

半ば放って於いても売れる「ドル箱店の売上重視する」企業の場合、何かやれば売れるという粗削りな考え方が根強く残っていて、本来必要なモノを用意せず、さして必要でないモノを、いまも大事なもののようにやり続け悪戦苦闘しているということです。

一方で、人時売上と対顧客店舗コンディションの頂点を目指す企業の場合、「人口減の中で一品でも多く売上を上げる」ことが大事なことから、お客様を開拓するアプローチ策が重要となってくることから、同じ業界の企業でも本質がまるで違ってくるということです。

ドル箱店は、「現状顧客へ商品を数多く売ることがメイン」ですが、人時売上店では、「新規顧客開拓で企業成長をさせていくことがメイン」ということです。

―――なぜ、貴社では対顧客店舗コンディション調査はおやりにならないのでしょうか?とたずねると、ポカンとした表情で、社長からは「覆面調査はやってますが…」という返事が返ってきたりします。

覆面調査とは、ミステリーショッパーといわれる、調査会社の人間がお客様のふりをして、店員の接客態度を調査するものです。

もう何年もやっていて、挨拶や接客ではここの数値を使っていると堂々と言われる方もおられます。

しかし、そこには、利益に直結する、品切れや、商品の知識、レジのスピード、クリンネスといったことについての、評価やアドバイスはありません。

「覆面調査」は社員の接客態度を調べるものであって、お客様が実際に買い物をして何を考えたか?を確認する「対顧客店舗コンディション調査」とは全く別ものということです。

「それは、こうするのが当たり前」と調査会社が決めた基準であり、そこにはお客様の変化する行動や事実はなく、形や表面的なことだけを真似しているだけということです。

周囲の人もそのことに何も不思議とも思わず、さも当然のようにそれが正しいと思い込んでいたのです。

そもそも、チェーン企業としてお客様のことを理解したつもりで、「アンケートなどやってもお客は本当のことを言わない」とか「アンケートなど同業でもやっていない」と妙な横並び意識で、
何となくこう…といった、「無意識に近い感覚で、やり続けてきたことから疑ってみる」ということです。

こういった「覆面調査」のような似て非なる調査は効果がないだけでなく、これをやってるから大丈夫という、思考停止の社員が増えることの方が大きなリスクということです。

知らず知らずに似て非なるやり方が、まるで洗脳されているかのごとく、隅々まで入りこんできて考えない社員を増殖させることは、企業にとって計り知れないマイナスになっていくということです。

さあ、貴社では まだ、顧客不在の中、社内の違和感に気づず悪戦苦闘を続けますか?それとも、お客様の声に真摯に耳を傾け、信頼性の高い仕組みで大きく成長しますか?


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