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今週の儲かる繁盛店の視点 第527話:「こんな 間違いをしてませんか?人時売上の使い方」

「先生 値上げが定着し、強い企業と、弱い企業の明暗がはっきりしてきました。ウチはなんとか中くらい位置してると思うので、ここから先、本気でやらなくてはと‥‥」

少し前に セミナーにお見えになった社長さんからのご相談です。

SM業界全体の売上は14カ月連続更新、どこも景気が堅調ような感じのネット記事が出ていました。

たしかに値上げ定着は、売上堅調の要因になっています。しかしコスト上昇の定着も進んでいることから、コストコントロール力があるか否かで、企業業績は大きく変わってきます。

前出の企業の社長さんも、拙著「時給2000円払っても営業利益率10%出せる収益モデルの作り方」をお読みいただき、人時売上についてやらなくては…と思いつつ、気づけば3年の月日が過ぎてたとのこと。

最近になって改めて読み直し、本から知りえたことと、実際にやるのとでは全く次元が違うことに気づき、意を決して弊社セミナーにお見えになったそうです。

――――ー何が問題なのか具体的に教えていただけますか?

例えば実際に、人時実績を出していこうとすると、まず、タイムカードをきちんと全員が打刻することから始めなくてはなりません。

ウチは、そこからきちんとできてないため、人時実績をきちんと出すことができないんです。

人時の実績確定も翌月になってしまうため、日次・週次の問題特定ができず、何をどうすればいいのか、わからない状況なんです。

改善業務を行なおうと、店舗に改善要望アンケートを出しても、ありきたりの意見しかでてこないため、経営数値は何も変わってこない。

それでも、値上げで売上が伸びてたこともあって、社内がやったつもりになってることに危機感を感じてます。

――――なるほど、他にありますか?

少し前までは、チラシを入れれば、初日売上くらいは上がりました。しかし、最近はそういった売上の山がなくなってきています。

背景には、チラシ訴求日や混む時間帯を避け、空いてる曜日や時間帯にゆっくり買い物したい高齢者が増えているということがあります。

一方、多忙な有職主婦も、自分の休日にレジに並ばず買い物をしたいことから、空いてる時間を狙ってくるようになっていて、売上の平準化が進んできているということが言えます。

そのため、今、人員配置について問題が起こっているのです。

いままでは、チラシ初日にあわせた雇用契約になっていましたが、売上が平準化していくにつれ、それを柔軟に対応できることが求められてるんです。

特に平日夕方の商品補充ができず品切れになったり、チラシのない日にレジでお客様を並ばせるといったことが起きているんです。

もっと柔軟に人を動かして、売上をあげられるようになんとかできないものか?と言っても、店としての作業指示書がないため、効果的な人件費の使い方ができないのです。

このまま、いくと、この差異はさらに大きくなり、利益達成は厳しくなります。

――――何があれば解決できますか?

人時売上について、知ってたつもりでしたが、そこから、何年も一歩も進まなかったことはまぎれもない事実です。

人時売上で成果を出す手法を学ぶことで、この局面を乗り越えたいと思ってます。

――――そのやり方が出来たら、未来に手に入れられることは、何ですか?

店舗コンディション改善と改装にお金を回していきたいと思います。そして、来年以降の賃上げも継続実施していかなくてはならないということです。

今すぐにやらないと間に合わないので、出来るだけ早く結果の出せる方法を教えて欲しいのです。

――――確かに、人時売上を上げていくことでそういったことも期待できます。しかし、それだけではありません。

社長や役員がいちいち細かいこと指示をしなくても、店長が自ら判断してやっていくようになっていくということです。

それによって、社長をはじめとする経営陣が、成長戦略を立てていくための時間を作ることができるということです。

ビジネスは先行投資で、企業成長をさせていくものです。

店舗では、人時売上を上げる仕組みをつくり、一方経営では成長プランに磨きをかける時間をつくらなければ、成長戦略投資のチャンスを逸してしまうからです。

言わずもがな、これこそが、経営の醍醐味といえるでしょう。

今だからこそ、生かせるものがある状況の中で、知っただけで満足し企業成長のチャンスを逃すか?それとも最速で成果を手にする方法で、全てのチャンスをものにするか?

あなたの行動にかかっています。


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