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今週の儲かる繁盛店の視点 第596話:「病院の業務改善を成功させるためにやっておくべきこととは?」

先生 過去に何回か、患者さん待ち時間の改善を試みたことがあるのですが、事務部門は多少できても、全体的には変えることが出来なかったんです。
ご相談にお見えになった、病院経営者からのご相談です。

聞くところによると、暇な時間を紛らわす作戦として、待合室に待ち時間を表示したり、雑誌やTVを置いても、実際に待ち時間が減るわけではないので、クレームは減らないとのこと。

先日も、検査センターで、高齢者男性患者の採血がうまくできず、「なんだ、へたくそ、ちゃんとできるやつを呼べ!」と大声で騒ぐ患者さんがいて大変だったんです。検査長が駆け付け、ようやく収めたのですが、後ろには、30人くらいの患者さんがいて大変だったんです。

――――こういったことは、月に何件ぐらいあるのでしょうか?

今回のような、責任者が出ていくようなことは、月一回ぐらいですが、それに近いような問い合わせは、数えきれないほどあります。

―――― 一度、どれくらいあるか?調べて教えていただけませんか?

と申しますのは、こうした大きなことは経営層まで、伝わってきますが、小さなお問い合わせは伝わってきません。1つの大きなクレームの背景には、29コの軽微な事象があって、そのうしろには300のヒヤリとしたことがあるといわれます。

トイレの場所を聞かれたとか、清算機の使い方や、受付の並ぶ順番だったり、患者さんの目からみて、わからないことが病院内にはたくさんあります。
そういったことを、経営として一個一個、潰していくことで、クレームは確実に改善されます。

実際に、指導先のスーパーではこういった方法クレームをゼロにした企業が、いくつもあります。

問い合わせ中で、もっとも多いのが、商品の場所を聞かれることです、単に場所を聞かれるだけならまだいいのですが、問題なのは、品切れしていて無い商品を聞かれるときです。

「品切れ」と聞いた瞬間、の顧客のがっかりした顔、尋ねられた売場スタッフは、担当者を探して、発注と入荷日をお知らせしなくてはならずイライラ顔になる。

それが、売り場内で触発され、お客のクレームを誘発していたことがわかったので、とにかく、品切れを無くすというひとつに絞って半年間徹底してやりつづることにしたのです。

その結果、月に10件以上あった大型クレームはゼロになり、同時に、売り上げ利益が上がる。といったW効果が得られ、この年、こちらの企業のA店は増収増益を実現しました。

いまでも、A店のお問い合わせは月に100件以上ありますが、その問い合わせ内容を記録することで、店のスタッフと顧客の間でなにが起こっているのか見えるようしています。

月を追うごとに、お褒めの言葉がどんどん増えるようになり、店の士気はますます上がっています。

「A店のスタッフの動きが一番きびきびしていて、気持ちがいい。ここまでなるとは思わなかった」と嬉しそうに語る社長の目は、とてもい印象的でした。

案ずるよりは産むがやすし、こうした、お客様に寄り添う行動に切り替えるためには、会社として結果を把握するしくみは必須で、これが店の自信となってよいスパイラルを生み出しているといえます。

業務フローを作ってそのとおりにやろうとしても上手くいかなのは、こうしたクレームが無くならないからです。業務改善を成功させるためには、こうした実態をキャッチアップするツールを要所に組み込んでいくことで、初めて大きな成果を得ることが出来るということです。

さあ、あなたの病院でも、こうした、取り組みを実践してみませんか?
詳しくは、セミナー事務局まで お問い合わせください。

著:伊藤稔