今週の儲かる繁盛店の視点 第597話:「なぜ、総労働時間に注目しないのか?労働力を把握しない病院の行きつく先は?」
「業務フローを作りたいのですが・・・」とある病院経営者からのご相談です。
お話をお聞きすると、
「病院は縦割り組織なので、どこかで混雑していても応援にはいけない。これを、業務フローなようなものを使い見えるようにしたい。
でも、これをやるには相当なことを調べなくてはならなのでそれが無駄に終わるのではないかが心配」とのこと
たしかに、業務改善をすすめていくためには調べなくてはならないデータがあり、そこでは押さえておくべき点があります。
そのためには、結果が確認できる身近なことからやってください、と申し上げています。
なぜなら、結果の確認できないことは、継続することも、広げていくことも出来ないからです。
具体的には、院内の労働力を調べ共有していくことです。
もし、車でゴルフ行くとしたら、ガソリンが入ってるかどうかを確認しますよね?
病院業務改善も同じで、まずは、経営として日々総労働時間がどのくらいあるのか確認することから始める。ということです。
これは、毎日でてくる数字なので、表にして記入すればいいだけですので今日からすぐにできます。
ただし、しっかりやろうとすると、立ちはだかる壁がいくつも出てきます。
例えば、タイムカードを押さない人がいると、エラーになります。
エラーを放置したままですと実際より少ない人数で業務をしていることになります。
問題は、業務フローを作成する際、それが標準時間になって、計画した業務が時間内に終わらないことが起こる、ということです。
せっかく業務フローをつくっても、「うまく回らない」「やっても計画通りにならない」「信用できないから止めてしまった」という問題が起きるのは、この打刻エラーが原因です。
実際に、ここをちゃんとやることで、9割以上の業務フロー問題は解決できるといっても過言ではありません。
そしてもう一つの大事なことは、経営として、働いた分はしっかり支払う、つまり残業は100%つけるという姿勢を示すことです。
「そんなことしたら大変」診療報酬が低いのに経費オーバーになる という経営者もいらっしゃるとおもいます。
しかし、これを、実施することで、一人ひとりが大切にされてるといった、職員の経営に対する信頼は高まります。
ちゃんと支払うからには、業務フロー改善にしっかり取り組んでしてほしいと協力者を増やしていくことができます。
こうした取り組みを経ることで、しっかり仕事をやってくれる人とそうでない人の見極めも出来るということです。
人は、今までと違ったやり方をやろうとすると、反対する生き物。
どんなに素晴らしいプランも、協力者なしでは結果を出すことは出来ません。
まずは、いますぐ結果の出る、タイムカードの打刻率改善から始め、業務フロー改善プロジェクト協力者を増やすことから始めてください。
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著:伊藤稔