今週の儲かる繁盛店の視点 616号:「なぜ、総合病院で人が足りなのか?その実態が見えてる病院と見えない病院の違い」
総合病院の経営に大きな影響を及ぼす診療報酬改定の中身が、少しずつ明らかになってきました。
初診や再診の患者負担増や、クリニックが逆紹介を受ける際の報酬がアップされる等、病院業界にとってプラスになることが多く含まれています。
こういった条件が変わっても、これからも人件費は上がるため、多くの人を抱える総合病院として、業務を見直し、少ない人員で運営できるようにすることが必須なことになんら変わりありません。
今までは、業務の統合や、精算受付の自動化といった医療事務を中心にやってきたところも多いかと思います。
今後は、人件費の大半を占める医師、看護師、技師の領域についても見直していくことが課題になってきます。
先日も 「人は足りているとは思っていない。ただ、どこが、どれだけ、どう足りないのかが見えない、これをわかるようにしたいんです」 弊社セミナーで学ばれたとある急性期病院の院長さんからのご相談です。
お話をお聞きすると
「現場を疑っているわけではないんですが、判断の根拠となる“理論値”がないことが不安なんです」
感覚的なものではなく、根拠がほしい。
その根拠がなければ、増員や改善するといっても、正しい判断ができない。これは、経営者として真っ当な考え方です。
ーーーーなぜ、それが 出来ないのでしょうか?
「自分も、現場でやってきたので、平均的なものは分かるし、それが今の経営のベースになっています。が、それ以上はどうすればいいのかとなると難しい。もう、時代はかなり変わってきてますから・・・」とのこと
院長が現場で頑張ってこられた時代は、人口が増えていて、黙ってても患者が来て、人件費もそれほど上がっていませんでした。
しかし、今は、患者数は減少傾向、人件費は過去最高と正反対な構造になってるため、簡単に人を入れること自体が難しくなってます。
感覚的にはわかっていたつもりでも、忙しさに追われ、その実態はわからないまま、気づけば厳しい経営結果になっていた。ということです。
では、一体どうすればいいのか?
答えはシンプルです。まず、実数を出してください。と申し上げています。
具体的に言うと、受付、検査、診察、予約、会計といった業務のなかで、戻り作業、中断、やり直し、再説明、医師確認の往復、調整業務等を1日計測すれば、実質時間がでます。
それを積み上げることで、初めて“本当に必要な業務”が見えてくる。からです
さらに、曜日別、時間帯別、部署別の順番で組み立てていくと、実態に近い業務スケジュールを作ることも出来ます
ここでは、どれが医師の仕事、これは看護師の仕事といったことは関係なしに、そこにかかった時間を純粋に計測し、経営に必要な基準値を作っていくということです。
ある 急性期病院では、1割の人が足りないというデータがでていました。そこで、実数調査を行い、業務フローを組み立ててみると、
ダブり業務ややり直しといったことが、全体の2割以上占めていたことが分かりました。
そこで、それら不要な業務を一つ一つ見直し、業務改善委員会で削減を実施してきました。
結果、離職はほぼなくなり、人件費が1割以上下がったことで、利益は当初の2倍をすでに超しております。
さらに、年次有給もほぼ消化できるようになり、人が足りないという問題ははなくなりました。
特に、数百人から数千人を抱える大型病院場合、こうした実数を捉えていくと比較的簡単に答えを導き出すことができるということです。
この詳細は弊社セミナーでお伝えしておりますのでご興味のある方はご参考にしてみてください
さあ、あなたの病院では、まだ、人手不足による、業績不振に甘んじますか?
それとも、実数把握で、人が辞めない病院を目指し、高収益を実現しますか?
著:伊藤稔