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今週の儲かる繁盛店の視点 620号:「病院業務の流れを滞らせてる紹介状問題、解決に動く病院と動こうとしない病院の違い」

病院全体の業務の流れが止まらないようにしたいのです。とある急性期病院の院長さんからのご相談です。

お話をお聞きすると
クリニックからの紹介状で患者さんを紹介してくれるのはありがたいことなのですが、こちらが知りたいことが記されてないケースが多いとのこと。

例えば
「“服薬あり”とあるだけで何を服用してるのか記載ない」とか「“放射線検査履歴”とあってもその画像がない」中には「紹介します」とだけしか書かれてないものもあります。 

その都度、医事だけでなく、看護師や、検査技師が電話で確認するのですが、何で紹介してこられたのかわからない時は、医師が直接クリニックへ電話することもあります。

ようは、病院として、どこかの部署がまとめてクリニックに確認するのではなく、各担当が個々で聞いてやってるというのが現状なんです。

そのため、外来で都度、既存業務が止まったり、患者さんをお待たせすることで、収益改善ができないことが問題になっているんです。

急性期病院を本当に必要としてる患者さんを優先するため、クリニックで受診してそこから急性期へ紹介という流れが2020年くらいから定着し始めました。

しかし、そこには決まったフォームややり方があるわけけでなく、クリニック、病院はバラバラなのが実情です。

患者さんは増えても、病院雑務自体が減らなくては、赤字幅は拡大していくばかりなのです。

――――どこでこの問題に気付かれたのでしょうか?

実は、ある医事からの悩み事でした。

うちでは紹介専門カウンターがあるのですが、各部署から「紹介専門カウンターからクリニックに確認して欲しい」とか「データを送るように言ってほしい」と言われ再確認電話をするのですが、クリニック側もすぐ対応できるわけでないので困っている。

そのため、人間関係がぎくしゃくして仕事がうまくいかず、何人も辞めていて、なんとかしてもらえないのでしょうか?といった相談がきっかけでした。

実際に、ご支援させていただいてる病院では、いつどこで、作業が滞っているのかを調査してもらうことから始めてます。

理由は、どれぐらい、経営に影響があるのかを数値化するためです。そのうえで、各部門が困っていることについてヒアリングを行っていきます。
すると「こういった情報を記入してもらえるフォームが欲しい」とか「クリニックへの協力依頼文を作って欲しい」「紙でなくて、Eメールでやり取りできないか?」といった意見が出てきて、それを、業務改善委員会で順番に解決していったというわけです。

その結果、患者待ち時間が半分になり、トータル作業時間が2割減ったことで、月間人件費が1割以上下がり、収益は改善していきました。

断って起きますが、ムリなリストラは一切やっていません。

やったことは たったひとつ。

業務改善フローを作成し、お互いが何をやっているのかを共有しあうことでした。

そこから、部署を超えた協力体制が動き始め、それに協力していただけなかった人が去り、本当に働いてもらいたい人だけが残ってくれるようになった、という訳です。

さあ、あなたの病院では、まだ、紹介状に振り回され、改善に協力してくれない人を雇い続けますか?
それとも、職員が何に困っているかを掌握し、業務改善に協力してくれる人が集まる病院を目指しますか?

著:伊藤稔