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今週の儲かる繁盛店の視点 第153話:「人時生産性を使い成長できる企業と出来ない企業の違い」

「先生、人時生産性を上げるには、コストカットしかないのですかね?」先日、拙著の小冊子を読まれて、ご相談にこられた経営者からのご質問です。

——-全体を小さくするリストラとは全く異なります。とキッパリと申し上げました。

「人時生産性」を向上させていく中で、よく勘違いされるのが、「コスト削減」とか「安売り」とか「労働強化」といった、縮小均衡のやり方です。

弊社主催のセミナーにご参加いただきました方には、この話をさせていただいております。が、伊藤が提唱している「個店力最大化」とは店舗に関わるムダを活きたお金に変え「拡大均衡」の仕組みを作り上げていくことです。

これまでのチェーン店の成長モデルといえば、人口増にあわせて出店し、利益率の高い店舗が低い店舗のマイナスをカバーする構造に支えられてきました。しかし、肥沃なエリアは競合出店も多く、やがては売上も鈍化し、営業利益が低下していきます。

ここ数年の自社の売上推移がどうであったか、振り返っていただければ おわかりだと思いますが、既存店で横ばいか減収で、今後飛躍的に増収となることは考えにくいといえます。

かといって、このままでいけば、毎年値上がる商品原価、水道光熱費、人件費、物流費で販管費の上昇は明白であります。

このような課題を解決していくためには、どうしても個店の利益は、個店ごとに戦略的に増やしつづける仕組みが必要不可欠となってくるわけです。

コストをかけてもいいから売上をつくる。管理職を増やして表面上の人時売上高をとり繕う。といった、小手先のやり方はすでに通じない時代なのです。

今、競合各社が 経常で4%、5%出しているのは、家賃収入か人時生産性の改善のいずれかであります。

冷静に考えてみればわかるのですが、たとえSCやNSCを作ったとしても、本業収益力の弱いチェーンは、やがて空き区画と使い切れない売場が増え、家賃収入も低下する運命にあります。

「では、本業で稼ぐには、どのように人時生産性を高めればいいのか?」という声が聞こえてきそうですが、

まずは、店舗で行われている業務の棚卸を行い、書き出してください。と申し上げています。

商品の棚卸しは年に数回毎年やるものの、店舗業務の棚卸しを一度もやったことない企業が多いのには驚かされます。

売上対比10%以上ものコストが使われている人件費ですが、その業務項目にはどういったものがあり、それはどういう流れで行われているのか?把握できていない企業がほとんどなのです。

仮に、ここの1割が改善されれば、営業利益は1%変わってきます。しかも、相手があるわけではないので、社内決裁でできることばかりです。

こうした活動を続けていくことで、数百もの改善すべきことが見えるようになってきます。

先日、このプロジェクトがスタートした、あるスーパーマーケットの店舗に昼過ぎに立ち寄ったときことです。

青果コーナー側から生鮮まわりのメイン通路進むと、いくつかグロサリーのエンドが見えてくる。

近寄ってみると大きさの異なったPOPがついていて、チラシ商品の残品エンドとひと目でわかります。その横には、並びきれなかった商品がはみ出ていました。

このチェーンでは、売上を上げるために、チラシを増やし、業務の大半がチラシ業務に翻弄されていました。

本部から送り込まれた商品で、店頭在庫が膨れ上がり、それを管理する人時で人件費が高止まりしてることが 明らかになり、いまその改善に向かい動いています。

断っておきますが、けして新聞折り込みチラシや本部送り込み商品がダメ。と言ってっているわけではありません。

店舗業務の棚卸をし、店舗作業の流れを把握することで、どこで作業が滞留して、それが無駄になっているか明確になります。

そういった視点でプロジェクトを進めていくことで、ムダのない生産性の高い店舗が出来上がっていきます。

難しいのは、店舗業務の棚卸といっても、手順や実施タイミングが悪いと、社内抵抗勢力が現われ、業務改革のプロジェクトが頓挫してしまうという点であります。

どこから手をつけていくかは、経営者としての腕が試される重要なポイントとなります。

 

既に、手順をきちんと守って進めていくことで、昨年まで営業利益率1%未満であったチェーンが、短期間で3%以上を実現したチェーンも出てきています。

これからは、「儲かるしくみをもつチェーン」と「その他大勢の営業利益率1%未満のチェーン」との違いを知ることで、同じような結果をだしていくことは十分可能といえます。

さあ、次にこの仕組みで成功するのは貴社の番です。

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。