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今週の儲かる繁盛店の視点 第419話:「部分的改善で人時売上が上がった企業を聞いたことがありません、なぜ、部分的改善を人時生産性改善と勘違いしてしまうのか?」

先生、店舗の作業を書き出そうとすると、とてつもない量になると思うのですが、もっと簡単に出来る方法はないものでしょうか?

とあるチェーン企業の社長さんからのご相談です。

――――どのくらいの業務の種類がありましたでしょうか?とお伺いすると、

「えーっと?」言葉に詰まります。

――――今の状況を変えたいのであれば、どこに問題があるのか知るために、全ての業務がどのようになっているかを知らなければなりません。決算書のお金の「入と出」だけ知っていても、人を使うことにいくらかかっているという実感がないまま経営するのは、極めて危険な状態にあるということです。

調達コストが上がり続ける中、人時売上改善で生まれた資金を活かし、新規顧客をどのように増やしていくか?ということに着手していかなくては、厳しい状況になるばかりだからです

「それがわからないから苦労してる」という声が聞こえてきそうですが、

かつては、売場編集や、新商品の積極展開や、販促強化といったことで一時的に客数が増えたように見えた時もありました。

しかし、それは、人口増という背景があったからであって、その証拠に、人口が減り始めると、何をやっても客数減が止まらなくなったことは記憶に新しいことといえます。

言い方を変えれば、これまで、お金の使い方は主管部門任せ、人の使い方は店長の任せでやってきたやり方を見直し、店舗人時売上を使った顧客開拓策を講じていかなければ生き残れない時代になった。ということです。

顧客開拓策とは、営業時間延長、Eコマース、ネットスーパーといった今までリーチできなかった顧客層にアプローチする方法や、店舗コンディション調査に基づく改善で固定客を増やしていくといったことがありますが、

簡単なはなし、企業は、自社による顧客開拓が出来なければ、自力で生きていく事が難しくなってしまうからです。

例えば、同じ商品でも、良いお客さんをたくさん抱え多く販売してくれる企業に対し、メーカーはいい情報をいち早くもってきてくれますし、良い条件で納品してくれます。テナントゾーンにしても、優位に条件交渉ができますし、反対にこちらが出店する際も集客力のある企業であれば、圧倒的に優位に交渉ができるのは火を見るよりも明らかです。

しかし、顧客開拓策を他人任せでであったらどうでしょうか?立場は逆転し全ての条件交渉は厳しくなり、結果的にそれが高コスト構造の温床になっていきます。

そのために、人時売上を中心とした業務改革プロジェクトからはじめていく事が重要になるのです。

先に、お金の使い方は主管部門任せと申し上げましたが、こういったことを根本的に変えていくためには、人時売上の意味が理解できていないと、効果的に生産性を上げていくことが出来ないからです。

ご相談にお越しになられた方に、このことをお伝えすると、まず、「え?」という反応が返ってきます。「主管部門のやり方を、店舗運営部が変えることなどできるものなのか?…」という表情です。

と申しますのは、一般的に、「営業は店舗運営」、「企画は主管部門」といった感じで、分野ごとに専門的に分けて考えるのが当然と思われてるからです。

企業の部門構成を見ても、「管理本部」「商品本部」「販売促進部」「開発本部」「店舗運営本部」など、機能別に分けられていて、営業や企画は独立した部門になっていることが大半です。

こうしたこともあってか、世の中では、企画は主管部門がそういったことを考え、各店舗に指示が出されるのは、特に不思議ではないように思われています。

ではなぜ、多くの企業で、機能別の部門構成をとっているのか?というと、組織が大きくなり、そこに携わる人が多くなったため「結果的にそうしたほうが、不具合が少ないから分けている」という理由があります。

しかし、機能別に分けた時の最大の弱点は、「全体最適ではなく、部署ごとに個別の最適化を優先してしまう」という問題があります。

分かりやすく言えば、商品部は商品のことだけを優先して考え、会社全体より、自分たちにとって都合のいいように考えて行動しがちという問題です。「そんなことはない…」と思われる人もいるかもしれませんが、実際、メーカー協力による商品部の企画で、「キャンペーンの売上目標を達成したら、その担当者には報奨金をだす」と煽ったらどうなるか?

短期的には、間違いなく売上は伸びます。報奨金欲しさに必死に売るからです。

ただし、長期的に見てこの企業が伸びるかどうかは、極めて疑問です。

売って報酬を得られた担当者は、大喜びですが、もし、値引きで大量に売ったとすれば当然、粗利も少なく、会社にとってそれほど貢献もありません。

レジや事務の作業をしていた担当者からすれば、自分たちはいつもより忙しかったけれど、何も反映されない…と不満に思うかもしれません。

そもそも、無理に売り込んでいる可能性が高く過剰在庫を抱え、あとから、取引先や、社内からクレームがくるといったことも考えられます。

要するに、「無理して売った」場合、さまざまなところに必ず問題が出てくるということです。営業を商品部門のメリットだけで考えているところに、大きな問題があるわけです。

全社的に考えることとなれば、、もっと長期的に顧客を増やしていく方法を考えていく必要性があることは言うまでもありません。

たとえば、商品部と販促と物流、企画、店舗運営部、お客様相談室などが、プロジェクトを組み、お客様を増やしていく活動をはじめたとしたら、一時的な売上を追うことは、まず考えられません。

販売促進部の人が「こうしたほうが売上も上がる」と主張したとしても、店舗運営部でチラシ準備に人時がかかり人件費予算超過してしまうと考えれば、待ったをかけるからです。

事業運営は、お客様の心をつかみながら、提供する商品・サービスによって対価を得る行動ですから、単純に1+1=2になるような話などどこにもありません。

厳しい時代だからこそ、業務改革プロジェクトとして最適に近い状態になっていくように包括して考え、さまざまなトライ&エラーを繰り返しながら、新規顧客を増やしていくのが、今とるべき経営にほかならないからです。

さあ、貴社ではまだ、主管部門の部分改善を全体改革と勘違いしたまま同じところをぐるぐる回りますか?それとも、人時売上から始まり新規顧客開拓までの一貫した仕組み作りで、大きく飛躍しますか?


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