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今週の儲かる繁盛店の視点 第425話:「なぜ、人時生産性はつじつまが合わないと成果が出せないのか?」

先生、関東のあるチェーンでは冷凍食品のリーチンケースも、照明を消してる店がありますが、あれってどうなのでしょうか?

先日、上京されご相談にお見えになった企業の社長さんからの一言です。

――――電力会社からの要請を受け、企業によって、電気代が上がった分を少しでもとりかえしたいという思惑もあって、なりふり構わず電気を消す企業の店舗もあります。

「まあ、あそこは上からから言われたことに忠実な企業だから」というのは簡単ですが、こういう時にお伝えしているのは、「社長の考えと店舗の行動が一致してるか」ということです。

言ってることとやってることに違いがあり、矛盾があればその商売に嘘が生じてくるからです。

何も難しいことを言っているわけではありません。要は、自分で店舗に買い物に行った時、「照明が暗くて商品がわかりにくい…」状況を見て、この節電をお客様に丁寧に時間をかけ説明しなければならない。お客様第一だから・・・などと、自己矛盾するようなことをしてないか?ということです。

極めて単純なことですが、なぜこういうかというと、「上からの指示だから…」などと、半ばあきらめムードが蔓延した企業では、屁理屈を言う人がたくさんでてきたりするからです。

そういう企業に限って、その矛盾に気づかず、大きな問題になる企業をたくさん見てきました。

前職時代も、東日本大震災後、電力逼迫を盾に、電気料金を強制的に下げる為、夜間に専門業者を入れ店舗蛍光灯を半分に撤去したことがありました。

「なんてことするんだ!」と店長からの怒り電話やメールが殺到したこと今でも覚えています。

今だから言えるのですが、当時は、各店ごとにその使用量を進捗確認する仕組みが無かったため、点けるか消すか?の二択しかなく、その緊急避難策としてやむ終えぬ状況下にありました。

それまでもムダな電気代を減らすべく、本部から、各店は電気メーターの検針をしてそれを見てコントロールするように指示はしていたものの、中々電気代が下がらなかったため苦し紛れの施策であったわけです。

と申しますのは、一般家庭の場合、一世帯に電気メーターはふつう1台ですが、スーパーマーケットのような店舗ビル場合、メーターが各厨房の裏手にあったり、フロアごとに数十か所分かれていたりしています。

店内の端から端まで歩き、隣の建物とのわずか数十センチの入り組んだ場所に入り込んで調べなくてはならず、相当な手間がかかることから、現実的なやり方になってなかったからです。

また、検針したデータが、照明・冷蔵ケース・空調のどこを表しているのか分からなず、そこから、店が次に何をすればいいのかわかりにくいという問題もありました。

そもそも、お客様に快適安全にお買い物をしていただくための店舗施設を、店としてコントロール出来なければ、顧客満足度など上げることはできません。

これが、対顧客店舗コンディションの「おすすめ商品にわかりやすさ」や「店員の接客態度」と言った項目の評価があがらず、客数アップにつながらない要因となっていたのは明らかでした。

特に、夏場は「売場が寒すぎるので何とかして…」というお客様からのお問い合わせが多く、だからと言って、室温を上げれば、商品の劣化に繋がるという矛盾をかかえたまま営業している企業の店は、国内にはたくさんあります。

なぜ、そういったことが起きるのか?それは言わずもがな、言ってることとやってることが食い違っているからで、それは必ず負のスパイラルとなり、災害のようなことが起った時に限界に達し問題は表面化します。

矛盾があれば何かおかしいわけですから、それが大きければ大きいほど、災害時の大きなリスクを抱えているということです。

このような大きな痛手を被らないためには、何か上手くいかないことがあるとわかったら、そこに矛盾や理論の欠如はないか…を必ず確認しておくということです。

そこに気づかずにやっていると何度も何度も同じところをグルグル…と延々と回ることになる訳です。

「お客様に節電を要求しているくせに、夏場店内が寒すぎると言われても、…出来ませんと答えている」

「うちは品質鮮度が…口癖なのに、安物狙いのお客様しかこなくて悩んでいる」

「人時売上の高い他社を羨ましく思うが、自社がやらない理由探しをしてる」

「毎月カテゴリー割引をやってるため、定番価格で全く売れない…と悩んでいる」

などなど、

社長の言動と現場の行動が矛盾していることから、お客様に対し言い訳を重ねる企業は決して少なくありません。そして堂々巡りをしている要因すら気づいていなかったりします。

よく、「ムダをなくし人時生産性をあげましょう」とか「売る力をアップさせて…」といった言葉を耳にすると思います。

巷には「生産性アップセミナー」といったものも数多く開催されているし、「生産性の向上」についての本などもたくさん売られています。

ここで言う「人時生産性」とは、単純に、「人時売上を上げていく力」、「利益を獲得していく力」、「顧客を獲得していく力」とお考えいただきたいのですが、いずれにしろ 人時売上をあげていくには、そのどこかに矛盾があると、ちぐはぐなことをしたり、小手先の対処になったりします。

そうなると、一時的に成果が出たとしても一カ月もしないうちに効果は薄れ、また違う方法を探して…と、その繰り返しのようなことになりかねません。

大切なのは、石垣を組んでいくがごとく、一つひとつ確実に良くなっていくように活動を積み増して進めていくことです。今より半年後、一年後、さらには、三年後、五年後が、確実に良くなっていくためには、なんといってもつじつまが合わないことが起きないように、原理原則を押さえることが重要なのです。

もちろん、すべてが何の陰りもなくクリアというのは、賛否の分かれることであり、さまざまな考えやご意見もあると思います。

しかし、商売において、販売力がなければどれだけ良い製品でも売れない…。これを担うのは人であり、要となる人時との間で矛盾があれば、全てに悪い影響がでてくるのは当然のことでしょう。

商品力や販売力があっても、販売力と人時がどれだけ優れていても、どこかに矛盾があれば、人時売上は一向に改善されないということです。

とくに人時については、いざ始めようとしても、「やったことない」「どうせ何も変わらない」「わかりにくい」といったマイナス点すらあります。

取組みのスタート部分で「似て非なるやり方」の真似をしたり、またはよからぬアドバイスを真に受けて、経営者自らマイナスをつくりだしていることもあります。

よせばいいのに、生産性改善のセミナーがあると、担当役員に行って聞いてこい、と丸投げをしたり、どこかで、人時担当者レベルで働いていた経験者のアドバイスを正しいと思い込んでやり続けてみたり…。

ドル箱店のような半ば放っておいて売れる店ばかりの企業であれば、これらの方法もひとつの方法でしょう。

しかし、現実問題としてそう言った企業はありません。真っ当に全ての店で成果をだしてくことで、勝負するのであれば、これは本末転倒で企業として儲からない、実にもったいないことをしている、ということを知らなければなりません。

自己矛盾は起きていないか?今やってることは、社長として本当にめざすとこなのか?あなたの企業の店舗に自信をもって指導していく準備はできていますか?


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