fbpx
  • TEL : 03-5771-8283
  • 〒107-0062 東京都港区南青山1丁目26-16 5F
トップ > コラム・今週の儲かる繁盛店の視点 > 第481話:「売上が伸びた時の危うさを察知出来ない企業の行く末は?」

今週の儲かる繁盛店の視点 第481話:「売上が伸びた時の危うさを察知出来ない企業の行く末は?」

もう暑いのは十分~!と思うくらいの猛暑日が続いていますが、ようやく梅雨明けしこれからが夏本番です。

新聞紙上では、小売業3~5月営業益最高?と出ていて、ここ1年で約3万品目以上の商品値上げ、賃金上昇、行動規制解除による消費回復はいずれにしても一時的なもの…という感じは否めません。

2023年7月も間もなく終わり半分以上が経過したことから、そろそろ、来期計画の実行可否について、検証作業に入る時期です。

先日も

「先生、人時についてやらせているのですが、どうも進んでいかないのです。」

少し前に、セミナーに参加されたある企業の社長さんからのご相談です。

聞くところによると、これまで、運営部長にはいくつものプロジェクトに参加させ、いろいろ勉強させてきたものの、「良い勉強させてもらいました…」のレベルで終わってしまっている。とのこと。

――――運営部長さんへは店舗運営部門の役割は何か?聞いたことはありますか?とお聴きすると…

「え?それは、売上利益を上げることでしょう…」そんな分かり切ったことを今更?…といった表情をされます。

改めて伺いますが、貴社の「店舗運営部門の役割」は何ですか?何のために店を運営しようとしていますか?

店舗運営については、諸説お考えがあると思いますが、このコラムをお読みの経営者の方のスタンスを前提とすれば、

人時を成長戦略に投資し収益を上げる と申し上げています。

こう言いますと、「うちは売上の高いところに人を配置するように指示しています」という答えが返ってきたりします。

――――では、その結果はいかがでしたか?とお聞きすると

「え?…」と言葉に詰まります。

「売上がとれそうなところに」に対して、人を多く配置してきたということですが、そもそも、売り手側で売上はコントロールできないものです。意図して…というよりも、過去の経験や感覚で…といったやり方といえるでしょう。

売れるものを探し、チラシを増やし、人件費を増やし、気づけば、売上の伸びよりコストの伸びの方が高くなっていませんか?ということです。

もし、社内でデータが見れるようでしたら、直近3カ月の月間人時売上は、どのくらいで推移しているか?ぜひ調べて計算してみていただきたいのです。

おそらく商品値上げによって、昨年よりは人時売上がその分高く出ていることと思います。それはそれでいいのですが、問題は、その人時売上実績が横ばいなっていないかどうか?とうことです。

理由はシンプルで、人時売上停滞が、営業利益悪化に直接が現れるからです。

人時生産性で収益を上げていくためには、こうしたデータから、業務改善の停滞が起こっていないかを一早く察知し、その芽をいかに早く摘むことが出来るか?ということにかかっているといっても過言ではないといえます。

特に気を付けなければならないのは、売上が上がる時、決まってコスト改善が滞るといったことが起こります。

理由は定かではありませんが、売上が上がったという「安堵感」「気の緩み」あるいは「改善疲れ」等々、ご指導させていただいた企業先でも必ずと言っていいほど、各社こういったことが起こります。

そのため、こういった経験をしたことのある社長さんは、特需のときほど人時について厳しくなるのが特徴です。

最近これに似たようなことがありませんか?「従業員賃上げ」「商品値上げ売上増」「行動制限解除による採用コスト増」等々、同じようなことが再び起きているということです。

大事なことは、こうして危険な方向に向かいそうになった時、「危ない」と誰でもが分かるように、必要なデータが揃っていて対処できる仕組みになっているか?ということです。

人口が増えお客様を増やすことが出来た時は、薄利でもトータル利益を増やすことは出来ました。

しかし、人口減による客様減、少子高齢化でコスト増加で、いままでのやり方ですと、やればやるほど利益が消え、潤沢にあった資金も瞬く間に消えていきます。

売上・利益だけ見ていれば…という経営では間に合わないため、そういったことがわかるように、時系列的に何がどうなると危険なのか?という、誰にでもわかる人時売上の活用戦略が必要になります。

人時売上とは、売上と人件費の関係を表すもので、これまでのように、売上高に一喜一憂するのではなく、経費の中で構成比の高い人件費に着目していくものです。実際に投じた人件費は、どのくらい売上を生み出したのかを確認していこうとするものです。

例えば、あるお店で、14000円前後が損益ポイントだとすれば、その目標を遵守する店舗運営を行うことが出来れば利益確保できます。

こういったことを知らない、理解できない企業は、人とチラシを欲しがります。もちろん「わが社は、それでもいい」というのであればそれはそれでよろしいと思います。

しかし、現実は極めて冷酷です。少子高齢化、労働人口減、原材料値上げ、エネルギーコストの上昇で、まともな経営をやっている企業であれば経営危機は必ずやってくることがわかるからです。

現に、そういった問題と対峙し、もがき苦しみ、がんばってきた企業は、店舗オペレーションを進化させていくために、店舗コンディションや社員貢献意欲向上のための評価制度にも着手し次のステージに進んでいます。

こういったことが分かることで、部門長や店長の安易な残業管理が無くなり、作業指示計画のない店舗運営がいかに無謀なことか?ちょっと優秀なリーダーであれば理解できるものだからです。

大事なことは、企業利益や業績評価にどのように結び付け、そのための人時売上活用できるようになるには、どのくらい時間がかかるのか?といったことが、経営に求められているということです。

さあ、貴社ではまだ、売上・利益評価主義のまま、いきますが?それとも、まっとうな企業として、生産性の高い企業として大きく飛躍しますか?


メールマガジン
「今週の儲かる繁盛店の視点」-購読無料-