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今週の儲かる繁盛店の視点 第480話:「戦略の選択を間違うと業務改革プロジェクトは失敗する…という話」

仕事柄、多くの経営者の方とお会いしますが、これまで、100人以上の方と直接お会いし、30社を超える企業のお手伝いをしてきました。

かつては、販促強化で赤字ギリギリという方が結構いらしたのですが、最近は、売上利益もそこそこ、無借金経営という方の数が増えてきています。

少子高齢化、労働人口の減少による、売上減とコストアップ。さらに、自然災害や侵略といったことは、世界中で起こっているため、将来を見据え、次なる手を求めご相談にお見えになる方が増えているといえます。

そういった中、

「先生、ムダな業務は止めるもいいって言ってはいるのですが、中々止めないんです」と少し前にセミナーに参加された、ある企業社長さんからのご相談です。

聞くところによると、チラシにしても回数を減らし、月間特売にしてもアイテム数を減らしてきたものの、それは、社長からの指示で、現場から出てきた意見ではないとのこと。

本来であれば、店舗運営本部が店舗の問題を拾い出し、主管部門に提言していくといったことになるのでしょうが、プロジェクトがスタートして1年半が経過しても、何も出てこない。とのこと。

――――ムダなことが止められないのは何が問題ですか?とお聴きすると

「え、それは…」と言葉に詰まります。

「ちゃんとそれなりの人もつけているし、もっとどんどん無駄なことはやめていい」と裁量権も与えているのに、いったい何が悪いのか?といった趣の表情です。

実際に、プロジェクトリーダーの立ち位置から考えてみると分かるのですが、大勢の店長の中から選ばれ全社の業務改善リーダーになったものの、その具体的な方法が素人発想的な改善策ですと、方向性が見いだせず時間だけが過ぎ何も進まない。といったことが起きます。そのため、かつての店長仲間や先輩を動かすことが出来ないのです。

そもそも、業務改革には、一般的なやり方や決まった手順というものがあるわけではありません。

だからといって、社内で少し優秀な人が集まった程度で、年商数百億の企業の業務改善がうまくいくといったほど甘いものではないということです。

特に、小売業のように多くの人手に頼る場合、企業によっては、人の数だけ仕事のやり方があり、進め方も多岐に渡っています。

業務を見直すというのは、こうした多岐に渡る仕事の流れを掌握し、効果的にしていくためポイントなる部分に仕組みをいれていくということです。いわば、自然の川の流れをダムを作ってコントロールして、治水や電力を生み出すといった構造を作っていくことです。

社長から委任を受けたプロジェクトリーダーが全体を調整し、所期の目的に向かって円滑に進めるための事前準備、計画、訓練がしっかりされていないと、とりあえず…というわけにはいかず、こういったことが分かっていなければ企業の生死にかかってくるというということです。

そのため、リーダーに任命されたものの、「私には出来ないので…」といって、降格を希望してきたり、中には「うつと診断されたので…」といったケースもあり、過去、慌てて弊社にご相談にお見えになった社長さんもいます。

優秀だと思った社員を任命して好きにやれ!という進め方は、一歩間違えると、その社員の人生をも奪いかねないということです。

そういう意味では、業革プロジェクトの成否は、どういったやり方を選択し、社内のどういった人材がいいのか?組織図を見ながら進めることから、社内組織変更、人事異動と一緒に行うことが多く、まさに全社をあげて…といったレベルで進めていくことになります。

業務改革チームが行うべきことは、実態を把握し問題点を特定していくことですが、企業全体が抱える課題についてもどのように進めていくか?体系的なプランを作り、一定の結果を出していくことが求められます。

一方、こうしたことをよそに「やってるつもり」を演じている生産性改善部長もいます。

会議に出ても一言も意見を言わず、業革とは関係のないマニュアルづくりや、利益とは関係ない小さな部分改善をやる…といった、まさに、手間だけがかかって実りのない素人の業務改善のやり方です。弊社ではこれを「なんちゃって業務改善」「名ばかり業務改革」と呼んでいます。

人時生産性の進まない企業というのは、こういったことが社長の目の届かないところでコストなってしまっていることから何も変わらないのです。

業務改革チームがきちんと機能している企業では、人時生産性を変えていくにはどうすればいいか?といった行動がとれる人材が集まっています。

そこでは、単に、優秀な店長からひっぱりあげ、やみくもにやらせるのではなく、まずは、決まった手順通りにプロレベルで解決していく訓練を受けます。

プロレベルというのは、利益結果が一定以上の水準で変わっていく業務遂行のことを意味しますが、いくら優秀な店長だからといって、いきなりゼロから企画を立て実行できるかどうかは別だからです。

むしろ、予めが決められたことを忠実にやれる人の方が多いため、「これも勉強だから…」とムリに企画づくりをやらせようとすると、「自分には無理」といって挫折してしまうのです。

時代は大きく変わり、一昔前と違って、気合、根性では、誰も動きません。

育成するとなれば、自社のことを理解してもらえる企業で、多少時間がかかっても寄り添って実務を通じ実績をだしながら、といったプロレベルの教育指導が必要になります。

具体的には、セミナーや個別相談でお伝えしておりますが、プロレベルの業務改革企画力+組織構築力を身に着けるには、最低2年程度の時間がかかります。

しかし、その力を持った人間が増え、社内の本流になったとき、企業の収益結果は変わっていきます。

あたなは、自社の業務改革力の可能性を知りたくありませんか? そして、その価値を企業が報われる収益力に変えたくありませんか?


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