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今週の儲かる繁盛店の視点 第338話:「収益を増やそうとしたときの社長の行動が、将来を決定づける。飛躍か後戻りか?」

「先生、いつかやらなくてはと考えていたのですが、うちは店舗数が少ないし、そんなにお金がないもので…」とあるチェーンの社長の一言です。

――――で、いつから、お始めになられるお考えですか?

「うっ…」と口こもられます。

世の中は刻々と変わっています、今は売れていても、先のことは誰にもわかりません。人口減少が進み、同じやり方であれば先細り…というのは誰の目にも明らかです。

チラシを入れれば売れた時代から、チラシを入れても売れない時代になり、今年一年を振り返っても、特需で売上が上がったと思えば、瞬く間に数値が下がってきています。

一方で、キャッシュレス化、非接触、来店頻度の平準化誘導…と 今までのやり方を続けようとすればするほど、コストがかかることも垣間見ることが出来た年といえます。

これを機に、新聞折り込みチラシを見直しをかけるところもあれば、あわてて今までのやり方に変更している企業もあります。ここで注意すべきは、自社の直近6カ月の月次売上を人時で割った人時売上を見てみていただきたいということです。昨年と比較して殆ど変わっていなければ危険信号がついたということなのでご注意ください。と申し上げています。売上は上がったものの、新たに人を採用し、残業も増えたことから、人時生産性はほとんど上がっていないことへの警鐘だからです。この先、新型コロナとの共存が上手くいく様になったとき、人時売上の上がらない企業は、業績が悪化していきます。

前職時代もバブル崩壊後、売上維持という大義名分のもと、新卒採用を続け、残業も現場任せでした。背景には、売上さえ維持できれば、何とかなるという現状維持の考え方が中心にあったからですが、そのわずか数年後、経営破綻状態に陥いることなったのです。

奇しくも再起のきっかけとなるのは、10年後のリーマンショックでした。世の中が不景気にもかかわらず、人時売上を中心に企業全体が、回り始めていたことから黒字転換を実現。その後も、増益基調に乗せることが出来たのです。

こういったことをお話ししますと、「へえーそんなことがあったのですか」といった怪訝そうに言われるのですが、それもそのはず、そういった経営の構造改革は、外から見て知る術がないからです。

それは、市街地走行リッター9kmしか走らないガソリン車から、リッター27kmと3倍の燃費のハイブリッドカーに乗り換えたようなもので、外観は同じ自家用車でも、搭載している機能が全く違うので、乗ってみてはじめて分かるといった感覚に近しいと言えます。

チェーン経営も同じで、売上が上がっても、経費が上がらない構造というのは実に魅力的で、一旦その仕組みに慣れてしまうと、もう元のやり方には戻れません。

それは、使えば使うほど資金が貯まっていく構造ですから、24時間お店を開けたほうが優位になりますし、さらには、ネットスーパーといったオンライン事業も展開する可能性を手に入れることもできるからです。

その資金を顧客満足度改善、商品開発に投資することで、企業に対するお客様の支持も広げることが出来ます。

思い起こせば、目前の売上に翻弄され失われた10年でしたが、お金を生み出す仕組み作りに目を向けられるようになったことは、決して無駄にはならなかったのです。

今すでに、この取り組みをやっておられる企業では、この何倍もの速度で結果を出されています。一年でこの仕組み作りの重要性を享受し、二年以内にこの枠組みが出来上がり、経営構造が変わる計画で、設備改修はもちろんシステム投資もできるようになってきています。

それを、自社のものとし体系化・マニュアル化することで、誰がやってもできるようになっています。

こうした企業の共通点は、どのくらいの資金があればゴールにたどり着くことが出来るか?ハッキリしているということです。

批判を恐れず申し上げるとすれば、ゴールが明確でない企業は、投資資金はいくらあればいいのか見えていないため「お金がない」のではなく「お金の使い方がわからない」と社長が言われているようなものだということです。

前職企業が再生できたもう一つの理由に、インターネットが普及時期ということも大きく起因していました。それを駆使した人時売上の仕組みに作りは、店舗作業を減らす大きなメリットがあったからです。

今は、さらにインターネットからスマホの時代に進化しています。当時と変わらぬ人手に頼る企業にとって、その取り組み遅延は、もはや致命的なレベルを超えていると言えます。

経営として何を実現させていくのか?将来像が描けなければ、時代遅れなやり方に気づくことなく、余計なお金はかかり続けます。

採用単価の上昇、高齢化が進む中、人手に依存した経営は、経営不振リスクをはらむだけであり、お金を増やす仕組みを持たない企業経営の恐ろしさです。

さあ、貴社では、まだ、「いつかお金があったら」と言い続けますか?それとも、「いつから始めるか」で先行投資の決断をしていきますか?


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