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今週の儲かる繁盛店の視点 第394話:「なぜ、チェーン企業が生産性で苦戦するのか?儲かるようになるための2つの視点とは?」

「先生、売上は厳しいです。人時についてはとり組み始めたばかりですが、まず、売上をなんとかしなくてはと思ってまして」とあるチェーンの社長さんからのご相談です。

――――現状の人時売上はどのくらいでしょうか?とお聞きすると、…なるほど、それは結構厳しいですねと、うなずける水準です。

売上アップ策に時間をかけたいお気持ちは分かりますが、ここは人時売上をしっかり使えるようにすることが優先です。とハッキリ申し上げました。

理由はシンプルで、人時売上は今から着手しても、結果を手にできるのは一年後だからです。こういいますと、

「それほど時間がかかるようでしたら、売上アップ強化策から進めたいのですが」という声が聞こえてきそうですが、

今、人時売上の取り組みを遅らせれば、その分後ろにずれこみ利益回復が遅れることになります。
現状資金的に余裕があるのでしたらまだしも、現実的にそういった企業はありません。

このような状況下のチェーン企業が、しっかり収益を上げ、自社の強み作りだせるようになるためにはどのようにすればいいのか?まさに悩ましい問題です。

これらの問題をクリアにするために、有効な手段として上げられるのが「手法による特化」と「ステップアップ化」です。

直訳すると他にない手法で収益力を高めるという意味合いですが、分かりやすくいうと、「ゴールに向け、どういった手法で達成するのかを示し、何回で結果を導き出すのかという仕組みを作る」ということです。

企業として他にない強みを持つ為には、今ある自社のお店を一旦「儲かるカタチ」にする必要があります。

理由は、前提条件が大きく変わったからです。かつて人口増の時は、赤字店舗を抱えても売れていたことから生き残ることが出来ました。しかし、今は違います。黒字店舗であっても何もしなければ収益力がみるみる失われてしまうからです。

「それがわからないから困っている」という声が聞こえてきそうですが、

まずは、商品や新店といった多大なお金が必要なやり方以外の方法で、「具体的に何を使って業績を上げるか」といった構造を設計しそこを目指し、ステップアップ化を図っていくということです。

このやり方で人時生産性をステップアップしていくことで、収益の安定化をはかることが出来れば、次に専門性や特徴を打ち出す商品改廃で、改装へとつなぐことが出来るからです。

儲かるよう店にしていくためには、まずは、利益をしっかりコントロール出来る手法で、その特化を謳えるようにしなければ競合に対して有利に戦うことが出来ません。

一般的に、売上を上げるには、商品改廃、改装、レジなど決済手法見直しといった事が行われています。このメリットは、すでに製品化されたものを活用することで一定の効果は得ることはできます。お金さえあれば導入することができることから有効といえますが、見方を変えれば自社よりも資金力のあるところに簡単にマネされてしまうということです。また、すでに、競合が既に着手していて後発ということになれば、その効果は期待できないということになります。

一方で、手法による特化とは、品切れ改善、営業機会拡大、ロス率改善、といったものです。

外から見えることが出来ないとこから取り組むやり方で、現状の中で活かせるものを使いやってみましょうという発想です。

この方式の最大の利点は、お金もかからず、他社に知られることなく、着実に成果をあげることが出来るという点です。

社内のさまざまな店舗や部門で活用できる可能性を持つことが出来ることから、売上に縛られ効果の限定された販促強化ビジネスと違い、人時売上を上げていくための数々の利点があるということです。

先の売上アップ策のように外から見えるものを導入する場合、その特性上、その領域では「独自のやり方」を編み出していくことは難しくなり、製品化されたものを流用するため、どこでマネも出来るため、一時的に売上が上がってもそれでは勝ち抜くことはできません。

手法による特化というやり方ひとつでも、しっかり売上アップ策との違いをよく理解していないと、間違った方法で一所懸命やってしまうことになります。

実際、無駄に商品数を増やすことに特化し、10年近く低収益に苦しんでいた企業や、新店を次々出してその支払いに苦しむ経営者の方が弊社にご相談になられたことがあります。ステップアップの順番を間違えてしまった事から、厳しい状態追い込まれることになっていったのです。

そこでは、作業工程の改善、品切れ改善、商品ロスの改善手法により、大きく収益力を変えることを実現されています。

たしかに、商品や改装、新店のように見えるものに投資ししたほうが、達成感や充実感は得ることはできます。

しかし、そこには模倣されるという大きな落とし穴があり、全く意味の無い収益アップ策になってしまうということです。

儲かる企業になるためには、見えていないものを見つめ、水面下で着実に儲かる体制を築きそれから、見えるモノに取り掛かったとしても決して遅くはありません。むしろ利益が安定した状態からこのステップアップすることで、儲けの出かたは2倍~4倍へと変わってくるからです。

さあ、貴社ではまだ、見える売上アップ策から手をつけますか?それとも収益強化のための店舗運営の「手法特化」に着手し大きく飛躍しますか?


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