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今週の儲かる繁盛店の視点 第217話:「業務改革をすぐに始めるためにすべきこととは」

「先生、自社でやるのは、無理でした。」

数年前、弊社セミナー参加された、とあるチェーンの経営者からのご相談です。

はじめて、お会いした時より少し、お痩せになった感じで、顔色がすぐれません。

お話しをお聞きすると、プロジェクトを立ち上げたものの、1年以上経過しても、成果がでておられない。とのこと。

会長からは「もうこれ以上は、待てない!」と言われ、弊社のことを思い出し、個別相談におみえになりました。

セミナーではやる気になっていただくために、わかりやすく説明するのですが、これぐらいなら、自社にもできるかも?と考えてる間に、赤字に転落してしまったのです。

社長ご自身が、セミナーを聞き、やる気になってもらうのはいいことですが、ここで気をつけなければならないのは、結果をだすには「時間」がかかる。ということです。

「そんなこと わかっている」という声が聞こえてきそうですが

部下には、期限内に報告を出すように言います。新入社員には、時間に遅れないようにと教育をします。自分の子供にも時間は守りなさい。といいます。

それぞれが、期限に成果を出すために、そういった言葉をかけます。一方で、経営者に対して、日々の結果は期限内に出せているか?という声は、誰もかけてはくれません。

人は感情で動く動物です。やる気がわくときも、やる気が失せるときもあるわけで、常に一定の感情で仕事をしているわけではありません。しかし、日々の成果を積み上げ結果としていくためには、社長ご自身を含め社員のこういった感情をもひとつにまとめ集中していかなくては、何ひとつ動きません。

そこには、競合出店の問題であったり、少子高齢化人口減の問題や、人件費アップといった、今までになかった、新たな問題が山積みです。

人口が増え続けたこれまでは、売上はあがりつづけたことから、大した問題ではなかったことも、人口減少、人件費単価の上昇となれば、売上が伸びない前提で、利益コントロールできる仕組みが必要となります。コスト超過が出た場合は、即座に対応してくことが大事ですから、緊急で処置しなくてはなりません。人件費の流出は、人の体でいえば、失血している部分を見つけ出し、止血することになります。

「残業時間は、チェックしている」という声も聞こえてきそうですが、

現状の、業務に、契約人員をあわせるのは、その場の応急措置であって、それを完治させこれから上がり続けるコスト対策は、それでは不十分です。

さらに収益をあげるには、リハビリで機能回復させて、いかなくてはなりません。

そこで欠かせないのは、マラソンや自転車のロードレースなどで、競技者のそばについて走る伴走者です。チェーン経営も同じで、日々の人時生産性を上げる伴走者が必要で、本当に利益になる業務がおこなわれているかどうか、客観的な視点でサポートしていくことになります。

こういった仕組みで動き始めますと、店舗業務は一変します。

例えば、パートナー社員の作業が時間通りに仕事が終わるようになり、後手となっていた残業チェックなどは、そのチェック自体が不要となります。

何でもそうですが、こうした、新たなことに 取り組むためには、紙に書かれた、企画書が必要となります。

しかし、これを社員に作らせようとすると、現状分析に長時間かかる上、社長の意図したものが中々でてきません。ダメ出しをしている間に、あっという間に四半期が経過し、時間切れになったりすることは、どこの企業でもあることです。

なぜこういうことが起きるのかといいますと、理由は、単純で、社員にとっては、現状のままで何も変わらないことが、一番都合がいいからです。

社員の中には、だれも、好んで仲間の尻をたたき改善させていく。といった嫌われ役をかって出るものはいません。

冷静に考えてみればわかることですが、業務改革による 生産性の向上の必要性を感じているのは、社長だけであり、「最初から最後まで、全て社長ご自身でやらなければ、進まないことだらけ」であるということです。

伊藤自身、これまで、多くの社長とお会いしてますが、社内のナンバー2以下のポジションの方に任せて、業務改革が上手くいったというケースは、ただの一度もありません。

店舗の業務改善は、店長が先頭に立って指揮陣頭しなければ、進まないように。チェーン経営の業務改革は、社長が、指揮をとり副社長以下に対して指示を出し続けなければ、何も進むことはないのです。

「業務改革」は、今から準備を進め1年後には、結果をだしていくものです。そのため、今すぐ、必要というものではないことから、つい、余裕があるかのような勘違いをしてしまいます。

それが「時間」のズレを生み、切羽詰まってから、慌てて「こんなはずじゃなかった」と、時間切れとなる、ケースが後を絶たないのです。

誰でも、走ることはできても、中には足の速い人と遅い人がいます。ふつうに走るだけなら、何も練習はいりません。しかし、大会に出たり一位を目指し速く走るためには、それに関する書籍を購入し、自己流で練習するのも一つかもしれませんが、実際に伴走してくれる人をつけなくては、誰よりも速く走ることはできません。

今は、小学生でもスポーツ教室にいけば、早く走る為のコースもあるくらいで、早く走る技術は、専門家の指導が大事であることは、小学生でも知っていることです。

チェーン経営も同じで、今まで通り、経常利益1%台という、水準で経営をつづけるのであれば、自己流でいいと思います。しかし、最低でも経常利益3%以上は毎年、記録更新をするという目標を掲げるのであれば、その数値を実現させていくための、手順や手法を手に入れなくては、目標には到達することはできません。

先の企業では、そういったことに気づくことが遅く、そのため

「部下に調査させて資料を集めて・・・・」とか、「とりあえず出来るとこまでやらせてみて・・・・」とか、「作業指示書のようなものを作らせてみて・・・・」といった、一般的に言われている、ネットのカイゼン情報を集め、実務の見えない中で、遠回りをした。ということです。

今は、そういったツールや、仕組みを進める方法がありますので、自社のものとして活用することで、動き始めると同時に結果が変わり始めたという企業も多くあります。

さあ、貴社では、まだ、社内の業務改革に時間をかけますか、それとも高い目標を達成させる思考方法をものにし、短期で実現させますか?

今日も最後までお読みいただきありがとうございました。


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