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今週の儲かる繁盛店の視点 第415話:「なぜ、人も組織も用意したのに、人時売上の改善が進まないのか?」

「先生 業務改善部を作って進めているんですが、果たしてこのやり方でいいものかどうか・・・」とある企業の社長さんからのご相談です。

聞くところによると、優秀な店長をプロジェクトリーダーに据え、現場改善でやってきたことを広めるように指示しておられるとのこと。

―――そのやり方で、全社の収益力があがるのであれば良いのでは?と申し上げました。

ところが、感覚的にはわかってもいざやるとなると、何をどうすればいのか?一向に進まなくて困っておられる。とのこと。

何でもそうですがビジネスにはこれが正解というものはありません。しかし、進まない、結果が変わらないのであれば何かしらが間違っているということです。

最近は、どこの企業でも、簡単に「人時売上」と口にするものの、実際にそのやり方が目に見えないため、似て非なることを改善と称し、間違った指示が流され、収益も士気も上がらずパッとしない状況で悩まれる企業が多いのです。

ゴルフレッスンのユーチューブ動画のように、巷に情報が出されているならまだしも、こと人時となるとそういったものも見あたりません。

ゴルフをおやりになる方ならわかると思いますが、ユーチューブの「○○改善法」とか、「××の打ち方はこうやって打て」という動画を見たところで、なるほど…と思う反面、いざやってみると、簡単に出来るようにはならないということです。

なぜ上手くならないのか?、そもそも自分自身がどんなスイングをしているのか見えてない為、どこを修正すればいいのか分からないからです。最近では、スマホで自撮りをしておやりになる方も見受けますが、

実際に横に付いてもらい 改善すべき点を教えてもらうことで気づきがあって、それも、いっぺんに指摘されても頭が混乱しますので、一つ二つ改善点を教えてもらうことで少しずつ覚えていく方が早く上達するのは誰の目にも明らかです。

ビジネスに於ける人時売上も同じで、まず、自社の状態を客観的に把握し、目指すべき目標はどこに置くのか?そこに必要な知識や技術を得る。

そして繰り返し実行していくことで、結果が変わりそのプロジェクトの目指すべきものが少しずつ明らかになっていくということです。

その為、社長主宰による業務改革のプロジェクトでは、指導役となる事務局を設置して進めていきます。

その役割は、実態調査や目標達成のための企画提案、改善状況の進捗確認、現場への指導と多岐に渡るわけですが、実際にプロジェクトが開始されると様々なことが起ります。

「取り組みがうまくいっても、プロジェクトで上手く説明できない」とか
 「会議の説明内容はよかったが、いかんせん動きが遅く結果が出ない」「店の取り組み状況によって店舗間格差が出てしまう」
などなど、事務局にとって悩ましい問題が次々と出てきます。

調査や企画づくりに集中してると、どうしてもプロジェクト会議プレゼンが疎かになってしまい「何を言っているのかチンプンカンプン」ということが起こったり、
一方、全てを数値化しようとするも、中には、システム的に数値化がむずかしいものもあり、必要データが揃わず根本的な部分から進まないといったことも日常茶飯事的に起きます。

こういいますと、「そんなの店長やってたんだから、見ればわかるだろう」という声が聞こえていそうですが、

優秀と言われた店長だからといって、業務改革リーダーとして上手くいくかといえば、そうとは限りません。

むしろ業務改革では、利益のでないことを見つけて、それを推進する主管部門にノーを突きつけることになることから、店内の調和をとって進める能力よりも、対立や交渉の荒波を乗り越え結果をだしていく胆力の方が必要です。

言わずもがな、この部分を疎かにし、事務局機能を置かない企業では、一過性コストカットで終わり、再びコスト増加になるのは、人時売上の重要性を理解していないことに他ならないからです。

語弊を恐れず申し上げれば、日本の英語教育のように知ってるだけで使えないといったことものではなく、自らの身を守り活かしていくためのものとして、いくつもの答を導き出していくようにならないくてはならないということです。

誤解のなうように申し上げますが、決して英語教育が間違っているということではありません、この軸がブレなければ、事務局も腰を据えてやるようになることから、自ら、考えながら動くようになるということです。

プロジェクト当日提案する内容も吟味するようになるし、会議出席者の表情を読みながら反応がよさそうな内容に切り替えたりすることも出来るようになります。

しかし、プロジェクトがスタートして間もない頃は、よほど事前に準備していないと、本番当日何を話していいのやら、アタフタしてしまうこともあり、「ちゃんと準備しろ」と言いたくなることもあります。

メンバーの中には、「自分は、店舗で大勢の部下の前で毎日話しているから大丈夫」と思われてる方がいらっしゃる方もいます。

実際、弊社セミナーに参加された担当役員クラス方の中で、「会議慣れしてますから…」と自信を見せていた方も結構いました。

しかし、そんな方でも、プレゼン中、額から変な汗が噴き出てまともに話せなくなってしまったという場面に何度も出くわしたことがあります。

これは、先程から申し上げているとおり「定例会議で話す」ことと「結果を変えていく場で話をする」ことでは、同じプレゼンでも、まるで次元が違う話だからです。

そもそも、目の前に座っているのは、決裁権をもつ社長です。想像してみてください。とくに、オーナー兼社長を相手に、自分が物申すとしたら…。

会社からお金を出して、それを元手に利益を増やすことを決めていく社長を相手に、私の業務改革プランはどうですか?とアピールしなくてはならないわけですから、当日の状態はご想像に難くないと思います。

実際に、どの企業の事務局にとってもスタート当初は試練の連続です。

しかし、プロジェクトの回数が増えていくことで、変化が表れ、経営幹部の口から、「この提案内容なら成果が見込める」ということからいくつかの案件について、投資承認を得るようになります。

これが、人時売上を使った、企業再生の足掛かりに繋がっていくことになります。

業務改善プロジェクトは、ともすれば現場カイゼンやマニュアルづくりといった目先のことをすると思われがちですが、その目的は、会社の利益を増やすお金の使い方を提案し、執行させていくことであり、それを使いこなし、人時売上を引き上げることにあります。

さあ、貴社ではまだ、優秀な人材を結果の出ない名ばかりプロジェクトに就かせますか、それともすぐに、幹部の一員として活躍する場を提供し企業成長を実現させますか?


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