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今週の儲かる繁盛店の視点 第515話:「その賃上げを、人時生産性改善につなげるのに欠かせないこととは?」

先生、店舗作業のどこの問題があるのか、わかるようにしたいのです。とある企業の社長さんからのご相談です。

――――具体的に教えていただけますか?

これまでも、コスト削減はやってきました。しかし、売上が上がったため、コスト改善の手を緩めたところ、経費が上昇して減益になってしまった。とのこと。

――――今日は 何が解決できればいいですか?

コスト削減ではなく、うちのような十数店舗のチェーンストアが人時売上をあげていくにはどうしたらいいのか?方向性をハッキリさせたいのです。

――――御社の人時売上目標を実現するには、何があればいいか教えていただけますか?

いや、まだ、その目標が、あっているのかどうかもわかってないんです。

競合では、だいだいこのくらいを目標にしてると情報を掴んだので、ウチはその少し下ぐらいを目標にすればいいのかなと思って決めただけなのです。

――――人時生産性を上げるために、自社にあった目標設定・基準づくりについて一緒に考えるということでいいでしょうか?

はい、よろしくお願いいたします。

実は、弊社には、こういったご相談にお見えになる方が少なくありません。

 

確かに、今から10年前、売上だけを追いかけていても、利益はついてきました。
しかし、ウクライナ問題に端を発したインフレが引き金となり、欧米諸国で値上げ・賃上げがおこり、日本へもその波が押し寄せてきました。

小売大手チェーン企業では、ただでさえ、販管費が毎年上昇しているとこに、再びアップ要因が増えたことから、今、大きな方向転換を迫られています。

すでに某大手GMSが一斉に二けた店舗閉店を表明していますし、早期退職にもとりかかっています。この状況から、高コスト問題を抱える中小小売チェーン企業にとって、他人事ではないということです。

一方で、わずか2~30店舗の企業でも人時売上を使いこなし、毎年、高い生産性を追求している企業もあります。

はじめのころは「人時売上が大事なことは分かるがウチには難しい」とか「それは大企業の話でウチがやるのはまだ早い」とか「人時売上など知らなくてもやってこれた」という意見があちこちから出てきます。

オーナー企業として小回りが利かせ、人時売上に力を集中させていくことで、1年後、2年後めきめきと力をつけ数値を伸ばしてきています。

こういった企業に共通してるのは、従業員は笑顔で明るいですし、自ら進んで生き生きと業務改善に着手しているという点です。

また、「なぜ、こんな便利な数値を見過ごしてきたのか?」とか「もっと早く知っていれば…」ことを口々にされることも共通しています。

売上規模に関係なく、人時売上の本質を理解するといった価値観をもつことができれば、どの企業でも、数値を変えることが出来るということです。

例えば、
「売上の低い日に、売上の高い日と同じ人時が投入されている」とか「納品がないにもかかわらずいつもと同じように人時が投入されている」であったり「レジが混むとわかっているのに人時不足でお客様を待たせている」というような…改善していく部署がないような問題に対し、迅速に動くしくみがあるため、人時売上の成果も早く出るのです。

もちろん最初からすべてうまくいったわけではありません、人時売上(ニンジウリアゲ)という聞きなれない言葉が入ってきた時、人はだれしも戸惑うものです。

そのためには、人時売上がどういうものなのか?見えるようにすることも大事になってきます。

人は見えないものは信用しないが、目に見えるようにすることで=信用できるものと認識することから、人時売上実績表から作っていくようにするということです。

こういった帳票を手作りでつくっていくことで、店長は、売上に対してどれくらいの人時をつかったかに、目が行くようになり、人件費超過はおのずと減るようになるということです。

この人時売上実績は、どの店にも張り出すようにすることを徹底してます。そのため幹部も見ることが出来るので、「A店の売上はいいけど人時を使いすぎているため効率がよくない」ことや

反対に、「B店の売上が良くないのは人時が不足しているため効率があがらない」といったことが分かるため、経営の意思決定も早くなります。

こうした共通指標となる、人時売上を可視化することで、目指す目標はどのくらいにすべきか?だれでもわかるようにすることが大事なポイントになるということです。

さあ、貴社ではまだ、人時売上は 難しいと固定観念を持ち続け現状維持にこだわりますか?

それとも、固定観念を解き放ち、誰もが見てすぐわかるものにして、一人当たりの稼ぐ力を着実に伸ばしていきますか?


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