今週の収益改善の視点 634号:「人件費を“下げながら”収益を上げている病院が今取り組んでいることとは?」
この病院のレベルになるには、どのくらい時間かかるのでしょうか? 先日、個別相談にお見えになった院長さんからのご相談です
お話をお聞きすると、過去に幾度か病院改革に取り組んだものの、最初はやる気になってても尻つぼみになってしまい、あれこれ調べて終わってしまうとのこと。
病院改革が進まない背景には、 経営層が“問題を十分に把握しきれない構造”があります。
日頃、経営層が目にするのは、赤字、遅れ、離職といった“結果”が中心で、 その裏側にある“原因”は現場でしか確認することができません。
一方で、現場はその原因を知っていても、 病院の経営とどう繋がっているのかは見ることが出来ません。
この“全体は見えても細部が見えない経営層”と “細部は見えるが全体は見えない現場”のギャップが、 病院を動きにくくしています。
さらに、改革には“熱”があります。経営や 現場が「変えたい」と感じている瞬間は長く続きません。 こうしたことを話し合う場をつくらず時間だけが過ぎると、 その熱は必ず冷めてしまい、改革の機会を逃してしまいます。
経営層に求められるのは、 原因を追究することではなく、 問題を特定できる場を作ること。です
なぜなら、 医師、看護、コメディカル、医事が 一緒になって問題を特定し一つにつながったとき、 「これは自分たちの課題だ」として心が 動くからです。
例えば、
ある月のプロジェクトで、外来の問題について関係者が集まって話し合っていると 、こんなことが見えてきました。
医師の診察が押していると思っていたけれど、 実は紹介状に必要な情報が抜けていて、診察を始めるまでに時間をとられていたことがわかった。(医事)
看護師の診察の前作業が遅れる理由は、紹介状の漏れ確認に時間がかかっていたことがわかった。(医師)
クリニックからの紹介状の情報欠落問題は、医事がクリニックと確認してもってきてくれないことに問題があると思っていた。(看護師)
こうした中、ある医事から提案があり、
医師、看護師で紹介状の必要項目を出してもらい、それに沿ったフォームを医事が作り運用するように改善。
その結果、必要情報の漏れをなくすことができ、外来をスムーズにまわせるようになった。というわけです。
いままで “点の問題”であったことが線としてつながり”、 各部の責任者が同じ問題を共有することで
「これは自分たちの課題」となり 自然と動き始めたというわけです。
こちらの急性期病院では、
・一般外来や紹介外来で待たされてる患者さんはほぼ0です。
・病棟では、やり直しや、手待ち待ちがないので、スタッフが笑顔で作業を進めてます。
・回復期の病床は満床で回っていて、 医師も看護師も“本来の仕事”に集中できています。
・患者の満足度は高いことから、 診療所からの紹介が絶えず収入が安定してます。
人が本来の仕事に集中できる環境をつくり、やらなくていい業務を整理していった結果、業務量が減り、自然と人件費が下がる構造ができ上がっていったというわけです。
詳しくは、セミナー&個別相談でお伝えしていますが、
こうした話を聞きつけ、取り組みたいという経営者様が、月を追うごとに増えてきております
さあ、あなたの総合病院では、まだ、実現できないやり方で病院改革を進めますか?それとも、結果の出せる方法に今すぐ乗り換えてみますか?
次に病院改革で成功を手にするのは、院長!あなたの番です
著:伊藤稔