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今週の収益改善の視点 638号:「なぜ 今、 急性期で患者数が減っているのか?その原因を特定できる病院と出来ない病院の違い」

「患者数の減り方がおかしいのです」とある急性期病院の院長さんからのご相談です。

お話をお聞きすると、人口減、高齢化によって患者数は減るのは、これまでもありました。

 しかし、今年に入り、それが病棟の稼働率まで影響が出るようになってきてるのです。

外来が大きく落ちたわけでも、手術件数が急に減ったわけでもない。救急搬送もあまり変わらないのに、なぜ、病棟の稼働率がこんなに下がるのか?その原因が分からない?とのこと

急性期病院に限らず、法人、企業経営にとってこの“原因が分からない”というのは、きわめて危険な状態といえます。

なぜなら、原因特定がなされないと、的外れの対策で経営状態を悪化させてしまうことがあるからです。

例えば、あなたの病院に患者さんが来院したとします。医師は診察と検査で、原因の早期発見をし、その場で治療方法を必ず提示されるはずです。

経営も同じで、 弊社にお見えになった経営者様に対し、問診と検査で原因を早期発見し、ご意向に応じ「改善」方法をご提示させていただきます。

経営を回復させるために、こうした兆候を察知し、経営悪化をまず食い止めることが大変重要になるからです。

実際に、いつから患者数減っているのか?どのような減り方なのか?それは収入にどのくらい影響がでているのか?等々 資料をもとに、質問することで、原因を探っていくと、いくつかの疑問点が浮かび上がってきました。

例えば 17〜20時夕方の時間帯の救急の受け入れ件数が少ないといったことです。

理由をお聞きすると、

病院として、医師の交代、CTの検査枠、看護師引継ぎと重なるため、この時間は受け入れをしないようにしていたとのこと。

そのため、救急隊は「この病院は夕方は受けられない」と判断し、他の病院を探さなければならない状況になっていたのです。

患者数減少の原因を調べるうちに、こうした患者数獲得が見込める時間帯があることに気づいたのです。

そうはいっても、夕方の出勤シフトや長年やり続けた、やり方を変えるのは簡単にはいきません。また、どのくらい効果が見込めるかということも重要になります

すでに、ご支援をさせていただいている、年商150億規模の急性期C総合病院のケースの場合、この“夕方の空白時間帯”に着目し、 「夕方の救急を必ず受ける」 という実験をすでにスタートさせています。

具体的には、勤務交代時間を前倒しする体制を作り、CTの救急専用枠を新たに設定しました。病棟では夕方の入院対応を強化するために看護師も増員しました。

こうした体制を整えたうえで、救急隊に毎日「夕方は確実に受けます」と伝え続けたのです。

今では、 夕方の救急搬送が月20件以上増え、入院も12〜14件増加しています。

病棟の稼働率も改善し、手術件数が増え、在院日数が短縮したのです。

経営面では年間4〜6億円の増収見込みとなり、病院は確実に黒字化へ向かっているというわけです。

地域の急性期病院が、同時刻で患者を受け入れを制限し救急隊が困っていたことに着眼し、ここを強化したことが、収益改善のきっかけに繋がったということです。

救急隊からの評価も高まり、「この病院は夕方が強い」という評判が広がり搬送数が今でも増え続けています。

これは、ある手法によって収益改善をした一例ですが、弊社セミナーではこうした改善例をもとにその方法について詳しくお伝えしております。

さあ、あなたの急性期病院では、まだ、患者数減の原因を見て見ぬふりを続けますか?

それとも原因特定をすることで、早期黒字化を実現しますか?

こうしたことを精力的に行っていこうとされる理事長、院長をご支援するのが私たちの役割です

著:伊藤稔