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今週の儲かる繁盛店の視点 第370話:「経営革新は穏やかに静かに進む、新たな成長を得るための手順とは?」

先生、社長から人時生産性を早く上げるように言われてるのですが、どうやればいいのでしょうか?

とあるチェーン企業の運営部長からのご相談です。

――――人時生産性は 店舗の部分的な効率改善や、販促強化・人材教育で変わるものではありません。部門を越え総合力が発揮された時に初めて結果となって表れるものです。と申し上げました。

もちろん店舗運営本部が中心となりやるべきこともありますが、それだけでは全体の業績を引き上げていくことは出来ないのです。

理由は、店舗間で人件費を増減するといった経費の調整や節約的なことは出来ても、そのお金を使い利益を増やすことは出来ないからです。

「いまは、人件費が下げることさえできれば…」という声が聞こえてきそうですが

――――人件費を下げることはそんなに難しいことではありません。

問題なのは、なぜ人件費を下げることが必要で、目的は何なのか明確に示す、ということです。コストカットのためにだけにやるのでは、士気が落ち込みリバウンドですぐに元に戻ってしまいます。

テレビなどで、何十キロものダイエットに成功ました!といってビフォーアフターの写真が出る光景を目にします。そこでは必ず、なぜ、このダイエットに取り組んだのか?という点にスポットが当てられます。

「素敵な服が着たい」「モテルようになりたい」「馬鹿にした連中を見返したい」と、理由は様々ですが、そこにはなりたい自分があって、そのために必要な手立てを講じていく姿が描き出されています。

具体的には食事量を減らし、運動をして基礎代謝を増やすといったいたって単純なことですが、人は自らを動かすにも、大義名分がないと行動しない。ということです。

まずは、目には見えない摂取カロリーや体重がどう変わっていくいるのかを記録し、それと体の状態がどうなっているか照らし合わせてみることが第一歩となります。

続けていくうちに少しずつ体か軽くなったと実感できたり、疲労が溜まらなくなったり、その効果は徐々に表れてくるものです。

問題は、やっていくうちに出てくる「違和感」がポイントで、そのやり方に無理があったり、やり方手順が間違っているというサインであるこの「違和感」に気づくことで、次の一手の手がかりが見えてくるということです。

例えば、多忙を理由に、毎日筋トレだけやって前後にストレッチをやらないとどうなるか? 筋肉が固くなり肉離れなどの怪我をしやすくなったりするということです。

そもそも、健康のため始めたのに、怪我をしては元も子もないですから、そういった時に的確なアドバイスが得られるコーチや、かかりつけのドクターとの関係をしっかり作っておくことも必須といえます。

企業も同じで、「どのような企業を目指し、お客様が絶えないようにはどうすればいいのか?」とか「誰もがここで働いてみたいという憧れの企業になるにはどうすべきか?」といったことを明らかにし進めていく訳ですが、

リストラで人件費を下げても、そこで「違和感」をどう感じ次の一手を探っておかないと、もとに戻ってしまうだけでなく、企業の体力も落ちてしまうということです。

そういったリスクを回避しプラスに転じさせるためには、少ない人員で運営できる仕組みを、構築していくための資金が必要になります そこで、店舗で節約したお金を本部に集め予算を再配分をしていくことになります。

いわゆる「予算の付け替え」ですが、口で言うのは簡単でも、やるのは至難の業で、実現のためには様々な既得権剥がしと規制緩和を同時に行っていかなくてはなりません。

チェーン企業の組織は、行政と同じ縦割りのため、期中での予算変更は行わないものですが、経営改革はこの前例を見直しすることから始めることになります。

まずは、店舗運営本部の既得権である人件費を把握し、経営判断で各主管部門へ予算付けをおこなうことで、店の業務量を減らす取り組みを進めていくということです。

その為には、全体構想があり、資金をどこからどこへ移し収益をあげていくか?そのためにいくら資金が必要なのかは、店舗運営部長ではできないことから、運営部長一任すると行き詰ってしまうのです。
冒頭の企業で、運営部長さんが結果を出すのに苦労されているのは、全体構想が見えない中で、運営部長さんが右往左往して、遠回りをされていたからにほかならないのです。

さあ、貴社では、まだ、生産性を運営部の仕事と思い込み変わらぬ結果を眺め嘆きますか?それとも 社長案件として、全社でとりくむ体制に軌道修正をし、成功を手にしますか?


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