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今週の儲かる繁盛店の視点 第422話:「継続成長するインフラを作らずして企業存続はない。この現実を直視しようとしない経営の行きつく先は?」

先週は、海外からの入国規制の緩和や、GoToトラベル代替の東京都の旅行割引が発売され、旅行ムードが上がり始めました。

人が動き出し、在宅ワークから、出社型に変更する企業もあるせいか、小売業界の売上にも影響が出てきています。

構造上利益率の低いスーパーやGMSでは、売上が下がると、たちどころに収益が悪化になるだけでなく、定時昇給や新入社員の人件費増額分が反映される実に悩ましい時期でもあります。

先日もとある企業の社長さんがお見えになり

「先生、入社3,4年に若手社員がいきなり辞めてしまうんです」とのご相談。

聞くところによると、自粛時に膨らんだコストを、人員調整をするように指示をしたところ、若手退職者が続出した。とのこと。

最近は、チェーン業界でも途中採用を積極的にやっていて、人材紹介サイトに簡単にエントリーが出来ることから若手、経験者ということであれば、今より規模の大きい中堅チェーンや、準大手チェーンへの転職も夢ではないというのが背景にあります。

先の企業でも、いろいろな作業改善に取り組んではいたものの、必要なデータや仕組みはなく、どれもこれも昔ながらの人に頼ったやり方で形式的なものになっていたことから 上長が変わるとやり方が変わることが起きていました。

店長人事も例外ではなく、店長が変わると、大きくやり方が変わることは日常茶飯事で、今回もある店では、新規パート・アルバイト採用を中止し契約時間を無視したシフト組みをしたり、人がいないことを理由に年次有給休暇取得を取らせないということが起っていたのです。

幸い、パート社員のご家族からこういった実態があることについて労働組合に相談が入り、大事に至らず済んだのですが、このような職場環境で若手社員が辞めていくのは、ごく自然の流れといえます。

人口増で、何もしなくても自然に売上が上がり、企業がもったのは遠い昔の話。経営がこういった現場の問題を放置すれば、長きに渡り築かれた信用は大きく失墜してしまうということです。

簡単な話、売上悪化を理由に、単に人員削減を指示すれば、正しい手順を知らない店長は採用をストップさせ、一時的にコストは下がるものの同時に職場も荒れます。

働き方に明るい将来を感じられない状況が3カ月も続けば、若手は会社に見切りをつけ、働かない人と高齢社員だけの店ばかりになるのは火を見るよりも明らかです。

「だから困ってるんです」という声が聞こえてきそうですが、

――――人時売上は、人減らしの道具ではありません。と伊藤は常日ごろ申し上げていますが、現実問題として経営が現場に足を運び、若手社員の声から本質を読み解き、新しい店舗運営スタイルと人時売上が上がる仕組みで、慎重に実現させていく以外に方法はないからです。

今すぐには出来なくても、3カ月~6カ月後どのようにすべきか?そしてその時の人時売上はどのくらいにするかを経営として考え行動することが重要になるということです。

冷静に考えてみればわかることですが、店舗の売上が減ったからといって、人員は少なくて回せるといった、単純構造になってないということです。上から一律に人を減らせと指示をだせば、先の企業のようなダメージを受けるだけでなく、安心して働ける職場環境の無い企業で、お客様に商品を安心して提供することが出来るか?ということです。

多くの人手によって支えられている企業だからこそ、そういった不満が、過去異物混入などの品質管理問題を引き起こし、事業継続が困難になった企業は数知れません。

そのためには、人時数は減らしても、業務が滞らないようにするのはもちろんのこと、店舗コンディションを上げ、店のファンになっていただけるお客様の数を増やしていくことが当面の目標となります。

その最初の手がかりとして、人時を使った作業指示書で店舗を回せるようになることが求められてくるわけです。

しかし、どんなに立派な作業指示書を作ったところで、人に仕事が付いたままであれば、誰もその通りに動くことが出来ません。特定の人にしかできない作業があるため、他の方が支援に入ることが出来ず作業指示書として機能しないからです。

ここで、考えていただきたいのは、収支面で考えた場合の違いです。店舗のファンづくりは顧客対象・商品・サービス提供方法はセットで考えるわけですが、店によって求められる店舗コンディションの優先項目が変わってくるということです。

例えば、郊外型の店では「いつでも、欲しい分だけ買うことを求める固定客が多い」ことから、「品切れ」「商品の鮮度」「接客態度」がテーマとなってきます。

しかし、公共施設や駅などの集客機能が近くにあるドル箱店舗の場合は。「短時間で、必要なものを買えることを求める顧客が多い」ことから「おまたせしないレジ」「会計のスピード」「品切れ」といった風に優先順位が入れ替わってきます。

これは、実際に店舗改装や、人事異動や組織変更を行うとき「店舗ごとの特性を、社内で予め共有する」という企業として保持しておくべき情報となります。

人時売上を使う際に注意しなければならないのは、こういった、顧客視点にもとづく店舗コンディションを考慮した、人時売上予算を設定になっているか?ということです。

ドル箱店に異常に高い目標を提示していきなり、人員削減をやれば、連日レジでの長蛇の列が出来て、クレームの嵐になります。

一方、効率の低い郊外店に、現状とあまりかわらない緩い目標を提示しても、無駄に人員をかかえることになります。

こういった、人時売上目標と店舗コンディション実績に基づくデータが常に出るようにしておかなければ、引き継ぎ時に無謀な一律削減をやったり、必要のない所に人員が張り付いていたりといったちぐはぐなことが起こるわけです。

それを無理に合わせようとすることから、契約以外のシフト強要をしたり、年次有給も取得させることが出来ない事態が発生するのです。

作業指示書とは、こうした情報データをもとに、個人の意見を尊重し、業務量に合わせた人時の貼り付けをして運用していくものであって、経営がそのインフラを構築していくことになります。

「インフラ」とは、日々の店舗運営を支える基盤のことですが、商品、店舗施設、水道、電気、物流、ITなど、それがないと店舗運営がなりたたないものを指します。

こと人時売上に置き換えた場合、人時売上を上げ収益力を高めていくために、人時と店舗コンディション情報は店舗単位の必須項目としてインフラを構築していくことになります。

この整備をはじめていくことで、「何にどれぐらい人時をかけるのか意識し始める」ということと、「現実問題、効果の見られない作業はすぐに止める」仕組みが定着し動き始めます。

人時のことを理解できるようになると、何でも完璧に調べなくても、おおよそ見当がつくるようになることから、明らかに儲からない業務が減り、すっきりした店舗オペレーションになっていく効果があると言えます。

さあ、貴社では、いきなり人員削減で、有能な人が去るコスト削減を続けますか?それとも、データに基づく自然体で儲かる仕組み作りで大きく成長を実現させますか?


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