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今週の儲かる繁盛店の視点 今週の儲かる繁盛店の視点Vol.19「創業者社長交代で成長する会社とできない会社の違い」

 

 

 

第19話:「創業者社長交代で成長する会社とできない会社の違い

 

 

 先般 個別ご相談にお見えになったチェーン経営者の方からこんなご質問をうけました。
 
 「伊藤さん。店舗で改善工夫をさせてるのですが長続きしないのですどう進めればいいのでしょうか?」というご質問です。

—-店の改善力をつけるには現場に任せるのではなく、社長のイニシアチブの発揮が弱いと何も変わりません。と申し上げてます。
 日本のチェーンストアは半世紀が経過してますが、高度成長期に立ち上げられた創業者が世代交代の時期にさしかかっています。

 クライアントの方でも素晴らしい業績で、2代目3代目で活躍されている方がたくさんおられます。

 一方で、高度成長期の波に乗った創業者の輝かしい業績を引き継がれ、バブル崩壊、低成長、デフレ、といった変化に、苦慮されておられる小売経営者の方も多くいらっしゃいます。

 創業者時代から仕えてこられた社員やお取引先の厳しい視線にさらされて、先代と比較され「頑張っているのになぜ?」という思いの方も多いことでしょう。
 私の前職時代の創業者は60歳で社長を引退され、その後任は叩き上げの社長に引き継がれました。

 私は長年その社長秘書をやっており、随行して全国の店舗を見て歩くことがありました。

 指示の出し方であったり、その指導力を目の当たりに学ぶことができ、この時の経験が独立後もおおいに役立っています。

 当時、違和感を感じたのは、社長の指示であっても現場はその通りにはならないということです。

 「なぜ、社長が指示しているのに、こんな簡単なことができていなのか?」とそばにいてもどかしくなることがあまりにも多いと感じていたのです。

 数日後には、指示の改善状況を確認すると「創業者社長じゃないし・・・」とか「偉い人が来て緊張して言われている意味が解らなかった」とか「指示とは思わなかった・・・」と、こんな答えが返ってくるのには本当に驚き、開いた口がふさがらなかったことをはっきり覚えています。

 冷静に考えれば当たり前のことですが、店舗巡回をして社長が指示をしても「仕組みが無いと動かない」ということです。
 創業者社長の発言であれば絶対的ですから、何をおいても最優先に実行され、有効な手であれば業績は上がります。

 中には、効果のない指示もあり、必ずしも業績向上にならないこともあります。つまり鶴の一声で動かす創業者が君臨されているうちは、「仕組みはつくられない」ということです。

 むしろ、次世代社長となって、崖っぷちに追い込まれた時、全ての力を出し切った時にだけ、想像を絶する力が発揮され起死回生する企業が多いのです。

 話しは戻りますが

 それから5年が経過し、前職の会社では外資提携後も経営改善が進まないことから、資本提携解消の危機に直面していました。

 経営改革プロジェクトが設立され、ヘッドハンティングで着任されたばかりの副社長と営業統括担当の私がリーダーとなりました。

 現場と本部に精通しいていた私が実務をやり、米国本部とのやり取り調整をやってくれた副社長との二人三脚でプロジェクトは開始し、悪戦苦闘の結果、なんとその半年後に数百億の利益確定が見え、一年後には十数年ぶりの黒字転換を果たすことが出来たのです。
 かつての歴代叩き上げ社長でも出来なかったことを 副社長と私がつくったプログラムで結果が変わったことで、社内での注目度は一気に高まり店舗改革は浸透していったのです。

 この時を境にして、私は、各部署からの改善相談を受けるようになり、全社プロジェクトを受け持つ仕事に変わっていったのです。

 現場の店長からは、少し難しいプログラムでも「伊藤が言うならやってみよう」という信頼の声が高まり改革を徐々に波に乗せていけるようになったのです。
 大事なことは、
 イニシアチブを取るにはそれが、エリートだとか、御曹司だとかはどうでもよくて、高い目標を掲げ果敢に挑戦するリーダーの出現を従業員は待ち望んでいて、「それに愚直に応える」ということです。

 経営に於いて イニシアチブは大変重要です。窮地の環境、情熱、ノウハウの三つが揃った時こそがイニシアチブを取る最大のチャンスであると言えます。

 一兆円企業の社長でもない1社員が、会社全体のイニシアチブをもち再生させた生き証人がここにいるわけですから、二代目社長の方であったり、同族経営の会社役員であればなおさらであり、「ノウハウ」さえ知ることができれば、直ぐにすすめられることなのです。
 

 

 

   当時のイオンやダイエーなど他大手競合との最大の違いは、不動産担保融資を中心として出店してきた成長戦略を捨て、既存店舗運営に特化した業務改革を行ったということです。

 本来の小売現場で売れるチャンスを生み出すことに集中した運営手法ですが、今も国内のGMS業態として唯一黒字経営を継続できているのは、この根本を築き上げたからだと言えます。
 今後において、人口減が進行する中で成果を得るにはいくつかのポイントがあります。

 例えば、今のセルフ販売は人口が増え続けたときのやり方で、商品補充に重点をおかれてます。店舗の無駄を省くことは重要ですが、少ない顧客を獲得するには接客まで含めた販売フローは不可欠だというこです。

 また、モノ余りの時代となり、同じ商品を買うなら、納得のいくお店で買いたい。あの店員さんのレジで清算したい。と満足感や豊かさへの希求も高まっていきます

 このような購買意欲の変化に対応した売り方に変えることが、売上高、在庫生産性、利益率の改善する兆しを得る近道といえます。
 何よりも、成果を上げるように物事を進めていくためには「石の目を探す」ことが大事で、やみくもに力任せにノミを叩いても硬い石は割れないのです。

 無駄な力を使わず、簡単に割るためのは「石の目」を見つけることが欠かせません

 チェーン店経営も同じであり、どこから取り組むと成果が出やすいかのノウハウ知っているのといないのでは大きな違いであり、ここで成長できる会社、できない会社の境目がはっきりします。
 新聞報道では、増税後販売回復の地域格差ありとされていますが、苦戦チェーンの共通点は何も手を打たずに静観しているか、昔のやり方を繰り返していて、「石の目」を見つけようとすらしていないのです。

 消費税後の不振であるとか、地方が遅れているとか、嘆く前に、時代に合わせた「石の目」を見出しこの「ノウハウ」手に入れ運営手法を変えることこそが効果的な手法です。

 

 今、石の目を探し、意志決定のスピードを上げることこそが、世代交代社長の責務といえます。
 さて、あなたの会社はどうなってますか? 
 

 

 今日も最後までお読みいただきありがとうございました。
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