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今週の儲かる繁盛店の視点 第330話:「チェーン企業の改革はどのように進むのか?企業を大きく変える為に絶対に必要な2つの条件とは、ズバリ!?」

「疑問に思ったらどんどん変えていけばいい!と言ってるんですが、中々変わらないんです。」とあるホームセンターチェーンの経営者の一言です。

聞くところによれば、会議では「あれが売れた」「ここが良かった」と売上の話ばかりで、

「で、人時生産性はどうなんだ?」と聞くと、

「まだ、手を付けれてなくて…」とか「必要なとこに人がいなくて…」「無駄な作業をやってるとこがあるのでそこから…」と遅々として進まないとのこと。

先生の本に書かれているように、大事なのは、人時売上であって、それを自社で上げられるようにならなきゃならない訳ですが、どうもそういう雰囲気にならないんです。

―――――拙著をお読みいただきありがとうございます。ところで、生産性を掲げるからには、業績評価目標について、どこか変更されましたか?とお聞きすると、

「え? まずは、人時売上さえ上がれば利益はついてくるから同じことではないかと思ってまして…」

―――――いや、いや、やるからには、そのプロセスから変えないとだめですよ。とはっきり申し上げました。

理由は、簡単で、会社が人時売上を目標にするなら、個人の業績目標もそうしなければ、誰も動くことが出来ないからです。

例えば、東京から大阪に行くとした場合、目的地は大阪と決まっていても、その目的が、ビジネスであれば、飛行機か新幹線ということになり、旅行・レジャーとなると、高速バスやマイカーという感じで道順や経由地も変わってきます。

チェーン経営も同じで、同じ「利益」を達成させるにしても、これまで通り、販促中心の売上だけを獲得する法でいくのか?

あるいは、人時売上を上げるため運営方法から全て見直すのか?どの道を選ぶかによって、中間目標も全く変わってくる訳です。

何をどう変えていくかは、本部で改革プランを設計し、そこで、店舗はどの道を進めばいいのか?が、提示され、初めてわかるのです。

経営者ご自身の頭の中に、改革イメージはあるとしても、それを具現化するために、改革を担う人材が組織化がされていることも欠かせません。

「うちは 店舗数も少ないし、人もそんなにいるわけではないから、業革の組織化は難しい」という声が聞こえてきそうですが、

創業10年未満のチェーン企業であれば、まだしも、その土地で、何十年も商売を続けてこられ、数百~数千人の従業員を抱える企業として、これまで組織化してきたからこそ、今日まで、立派に商いを続けることが出来たのです。

ここまで大きくなった企業であれば、業務改革を担う人材の組織化は必須であり、これなしに、この企業規模の収益構造を変えることは出来ません。

大事なのは、どこかで聞いた話だとか、ネット情報や本に出ている話や、既に他社が上手くやってるかのように見える事例の真似をするのではなく、本腰をいれてやるということです。

企業規模が大きくなればなるほど、企業の歴史の古い企業ほど、どこかでやってる上手くいくやり方を見つけては、それを真似れば何とかなる…というその場しのぎに満足し、大きく変わることができないからです。

さらに、重要なのは、その変化の目標を、どのくらいのレベルにするのか?ということです。それが地域でせいぜい2番か3番ぐらいといった、甘い目標では、改革など起こすのは無理ということです。

冷静に考えてみればわかる事ですが、オリンピックや、世界選手権で最初から、金メダルはちょっと無理だけど、銀メダルなら…と目指そうとする人が、果たして銀メダルを獲れるか?ということです。

必死に一番を目指す、トップアスリート同志が激しく競い合い、そこから、金、銀、銅を獲得する者が決まり、最初から銀をめざしたものは、入賞すらできないのです。

その昔、「一番じゃなくて二番じゃだめなんですか?」と言った、某国会議員の方がおられましたが、一番を目指さなくては、二番、三番にも入ることはできない。ということです。

そのため、こちらでご指導させていただいている、社長の皆さんには、伊藤がこれまで世界一の企業で学び、実現させてきた最高の人時生産性値を目標に掲げてもらっております。

最初は、「そんなの絶対ムリでしょう?」と皆さん尻込みをされます。ところが、ステップを踏んでいくうちに、その数字に、グッと近づき、手ごたえを感じ変わっていかれます。

新しい施策に対する情報収集や取り組みに、社長ご自身が夢中になられ、そこに社員が、どんどん巻き込まれていく。組織に変わっていくのです。

やるからには、1番をめざす。これが改革を具現化するための1つめの条件となるのです。

「そうは いっても 出来るかどうか…」という声も聞こえてきそうですが

―――――上手くいかなければ、やり方を変えればいいのです。

成功する経営者は、決して「失敗」したとは言いません。少しニュアンスを変え自らを「上手くいかない」方法の発見の達人と思っている。ということです。

それも数えきれないほどの「上手くいかないこと」発見をし続けてることを誇りに思っているということです。

ところが、その域に達するまでには、ある程度の時間が必要で、その間、生産性を上げ、資金的なものを先に確保しておくことが必要です。

何でもそうですが、新らたなことに挑戦し、それを成功に導くには、時間とお金が必要です。その資金をしっかり、日々の中で、生み出していくための仕組み作りが欠かせないのです。

直接的に言えば、営業利益利率をダイレクトに引き上げる収益構造を真っ先に作るということであり、それなくしては安心して変化をすることができないのです。

大事なことなので繰り返しますが、改革を成功に導く条件は、変化を実現するために高い目標を設定する。そして、安心して変化が出来るように、店舗運営の収益基盤を先行して作るこの2つということです。

さあ、貴社では、まだ、社員だけに「変化しろ」と言い続けますか?それとも変化するための構造改革で、明るい未来を築きますか?


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